1998年 - 2000年
脳・神経細胞の維持における活性酸素によるDNA傷害の修復機構の役割
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(B)) 基盤研究(B)
- 課題番号
- 10480218
- 体系的課題番号
- JP10480218
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 11,800,000円
- (直接経費)
- 11,800,000円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
個体発生過程において神経幹細胞から生じた神経前駆細胞は胎生期から出生直後にかけて分裂増殖し、膨大な数の神経細胞を供給する。しかしながら、一旦神経細胞に分化した細胞はもはや分裂することはない。神経細胞はその個体の生涯を通して生存し機能することが必要と考えられるが、分裂能を欠くため老化に伴う種々の障害等により変性脱落する運命にある。神経伝達物質の放出など神経細胞の機能を保持するために必要な大量のエネルギーのほとんどは、ミトコンドリアでの酸素呼吸により供給されている。ところが、酸素呼吸では反応性の高い活性酸素が常時発生するため、神経細胞はその活動を維持する上で活性酸素による酸化障害の危機に常に曝されている。本研究では、活性酸素によるDNAやヌクレオチドの酸化損傷が脳・神経細胞の維持にとって大きな障害であると位置付け、ヒトを始めとする哺乳動物の脳・神経細胞における「酸化ヌクレオチドの分解・排除機構」と「酸化DNA損傷の修復機構」の解明を進めた。我々はヒト細胞から酸化DNA損傷の修復に関わる3つの酵素、酸化プリンヌクレオシド三リン酸分解酵素(MTH1遺伝子産物)、2-ヒドロキシアデニン/アデニンDNAグリコシラーゼ(MYH遺伝子産物)、8-オキソグアニンDNAグリコシラーゼ(OGG1遺伝子産物)を同定し、その機能や発現の調節機構およびヒト神経変性疾患における発現変動の解析から、これら3...
- リンク情報
- ID情報
-
- 課題番号 : 10480218
- 体系的課題番号 : JP10480218