Profile Information

Affiliation
Tohoku University
Degree
博士(理学)(Sep, 1991, Kyushu University)

J-GLOBAL ID
200901039583660196
researchmap Member ID
1000043069

External link

Committee Memberships

  3

Papers

  177

Misc.

  377

Books and Other Publications

  15

Presentations

  32

Major Teaching Experience

  24

Research Projects

  34

Industrial Property Rights

  10

Academic Activities

  21

Social Activities

  2

Major Media Coverage

  21

Other

  3
  • Apr, 2014 - Apr, 2014
    奄美ハブの生物科学的研究
  • Apr, 2000 - Apr, 2000
    最近の糖鎖工学や糖鎖科学の発展により、受精・分化をはじめとする種々の細胞間相互作用やウイルスの感染、癌細胞の転移などにおいて糖鎖構造を介した特異的な認識が重要であることが明らかになり、糖鎖構造の精密機能解析の重要性が増している。しかしながら、糖鎖構造は構成成分や配列の仕方により多様な構造をとるため、タンパク質やDNAに比べその構造機能解析は難しい。糖鎖の構造を解析する手段として、グリコシダーゼなどの酵素を用いてタンパク質、脂質などから糖鎖を遊離させ、ピリジルアミノ(PA)化後、HPLC、電気泳動による標準PA化糖鎖との比較およびNMRによる構造解析が一般的に行われている。しかしながら、これまでの酵素は基質によっては酵素活性が不十分であったり、β-N-アセチルグルコサミダーゼのように特異性は高いものの高マンノース型に限られるなど、その種類や特異性などまだ不十分であり、需要を充たしていない。また、これら従来法あるいはNMRを用いた糖鎖構造解析においては多量のサンプル量を必要とするため、微量成分の糖鎖構造となると現状ではほとんど解析が困難である。そこで微量な成分での糖鎖構造解析のためには、すでにタンパク質やDNAで応用されており、微量サンプル(ピコモル〜アトモルレベル)で解析できる質量分析計と酵素をうまく組み合わせた「ラダーシーケンス法」が有用であると考えられる。このためには糖鎖の精密な構造を認識してより特異的に切断する「糖鎖制限酵素」が不可欠となる。一方、糖鎖を特異的に認識して結合する「レクチン」が動植物、微生物を問わず多くみつかっており、糖鎖の構造-機能の解析に用いられてきた。この高い特異的認識能をもつレクチンに触媒機能を付加させることができれば、糖鎖構造解析に有用な「糖鎖制限酵素」が開発できると考えた。さらに特異性の高い「糖鎖制限酵素」は、糖鎖の機能解析の強力なツールとして有用となるだけでなく、特異的糖鎖構造が関与する癌転移やウイルスの感染などに対する治療、予防へと応用できる。薬剤として考えた場合、糖鎖を認識しブロックするレクチンに比べて酵素として作用するため、より微量で働くことが予想され効率のよい薬剤の開発へも繋がると期待できる。また、これはタンパク質薬剤であることから遺伝子治療へとも発展できる。 本研究では、マアナゴガレクチンの精密立体構造に基づき糖鎖結合部位領域に触媒基を導入し、さらに進化工学的手法により触媒部位付近の構造を最適化することにより、多様な糖鎖を特異的認識し切断する「糖鎖制限酵素」を開発することを目的とする。さらに、これらの糖鎖制限酵素とMALDI-TOF質量分析計による解析を組み合わせて糖鎖構造解析に応用し、糖鎖のラダーシーケンス解析法の技術開発へと繋げることを目的とする。高い触媒活性をもつ糖鎖制限酵素の開発により、微量糖鎖の構造及び
  • Apr, 1998 - Apr, 1998
    マアナゴ体表粘液由来の2種のガレクチン、コンジェリンI及びII(Con IおよびCon II)は、アミノ酸配列において48%の相同性を有するが、糖鎖結合特異性およびpH依存性、温度安定性などが異なる。cDNA塩基配列の分子進化学的解析から、これらは加速的な塩基置換(KA/KS=2.7)により異なる機能・特性を獲得してきたことを明らかにした。今回Con IおよびCon IIのラクトース複合体(1.5A)の結晶構造を解析したところ、Con IIは他のホモ2量体ガレクチンに近い構造であるのに対して、Con Iでは2量体界面付近の1組のストランドがサブユニット間で交差したストランド-スワップにより、糖鎖架橋形成に必須の4次構造を安定化していた。ガレクチンcDNAの系統樹解析により特にCon Iが加速的置換により、体表粘膜が直接接している外部環境で機能できる分子へと適応進化したと考えられた。また、X線構造解析および合成糖鎖高分子を用いた阻害試験から、特にCon IIは付加的な結合ポケットが存在し、大腸菌O157ベロ毒素リガンドであるGb3に強い特異性を示すことも判明した。Con IとCon IIの加速的に置換しているアミノ酸残基についてタンパク質工学的に相互に置換した変異体を調製し、耐熱性や糖鎖認識の変化が見られたことから加速進化による機能変化を確認した。 さらに、棲息環境の異なるウナギ目魚類として、深海3000mに棲息するホラアナゴとサンゴ礁海域に棲息するアラシウツボおよびゴマウツボからのガレクチンcDNAのクローニングを試みた。ウツボ体表粘液中からレクチンを単離し、1次構造を解析した。その結果主なレクチンはC型レクチンであり、鯉やニジマスの肝臓, 白血球由来C型レクチンと相同性を示した。ガレクチンだけでなくC型レクチンも存在し、より多様性を示すことが明らかになった。