MISC

2005年4月

結核菌の潜伏感染と内因性再燃の分子機構

日本臨床 増刊号・新感染症学
  • 松本 壮吉

21
5
開始ページ
709
終了ページ
715
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)医薬ジャーナル社

毎年約200万人の命を奪う結核菌は,現在も20億人に潜伏感染している.感染者の5〜10%が終生の間に結核を発病する.WHOは,今後20年間に7,000万人の発病を予測し警告している.潜伏結核菌は増殖を停止し休眠菌となる.その結果,菌と宿主双方の生存が確保される.潜伏感染菌の根絶は,結核の根本的な対策となる.なぜなら,この菌は一般に人のみをすみかとしているからだ.潜伏感染菌対策を講じるため,休眠機構を解く必要がある.細胞を凍らすように菌の代謝を生理的にいかに抑制するのか?生物学的にも非常に興味深い.結核菌の核酸およびリボゾーム結合性蛋白質の活性を中心に,休眠機構解明に迫る研究成果を紹介する(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0913-2384
  • 医中誌Web ID : 2005139127

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