2020年4月 - 2023年3月
老化因子除去による新規の歯周病治療法の確立
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究では,(1)実験的歯周炎を誘導した老化マウスを用いて,加齢により歯槽骨吸収が亢進する機序を解明する,(2)薬剤により老化細胞を除去する,または老化細胞からのSASPシグナルを抑制することが歯槽骨を増加させる作用をもたらすかどうか検討することにより,歯周病と老化の関連性を解明し,新たな治療法を確立することを目的としている.
令和2年度は,老化マウスを用いて,加齢による歯槽骨吸収の亢進機序を解明することを目標とした.6週齢のC57BL/6マウスを購入し,18ヵ月齢になるまで飼育した.18ヵ月齢時に第2臼歯に対する6-0絹糸結紮による実験的歯周炎を誘導した群とコントロール群を作製し,老化が歯周病の病態に及ぼす影響について検討した.
令和3年度は,6週齢のC57BL/6マウスを購入し,18ヵ月齢になるまで飼育した.14ヵ月齢より4ヵ月間,月に1度,老化細胞除去薬としてDasatinibとQuercetinを経口投与した.18ヵ月齢時に第2臼歯に対する6-0絹糸結紮による実験的歯周炎を誘導した群とコントロール群を作製し,老化細胞除去療法が,老化による歯周病の病態悪化を改善するか検討した.マウスを安楽死させ,以下に示す方法で各組織を回収した.(Ⅰ)歯周組織における老化細胞の発現を検討するため,SA-βgal染色を行った.(Ⅱ)加齢に伴う歯槽骨と長管骨の形態と骨量をマイクロCTを使用して撮影した.(Ⅲ)血液を回収し,血清をサンプリングした.(Ⅳ)歯槽骨と長管骨を免疫組織化学的に解析するため,パラフィン包埋切片を作製した.
令和2年度は,老化マウスを用いて,加齢による歯槽骨吸収の亢進機序を解明することを目標とした.6週齢のC57BL/6マウスを購入し,18ヵ月齢になるまで飼育した.18ヵ月齢時に第2臼歯に対する6-0絹糸結紮による実験的歯周炎を誘導した群とコントロール群を作製し,老化が歯周病の病態に及ぼす影響について検討した.
令和3年度は,6週齢のC57BL/6マウスを購入し,18ヵ月齢になるまで飼育した.14ヵ月齢より4ヵ月間,月に1度,老化細胞除去薬としてDasatinibとQuercetinを経口投与した.18ヵ月齢時に第2臼歯に対する6-0絹糸結紮による実験的歯周炎を誘導した群とコントロール群を作製し,老化細胞除去療法が,老化による歯周病の病態悪化を改善するか検討した.マウスを安楽死させ,以下に示す方法で各組織を回収した.(Ⅰ)歯周組織における老化細胞の発現を検討するため,SA-βgal染色を行った.(Ⅱ)加齢に伴う歯槽骨と長管骨の形態と骨量をマイクロCTを使用して撮影した.(Ⅲ)血液を回収し,血清をサンプリングした.(Ⅳ)歯槽骨と長管骨を免疫組織化学的に解析するため,パラフィン包埋切片を作製した.
- ID情報
-
- 課題番号 : 20K09982
- 体系的課題番号 : JP20K09982