共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

加齢黄斑変性のサブタイプにおける歯周病の関与

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
17K11438
体系的課題番号
JP17K11438
配分額
(総額)
4,550,000円
(直接経費)
3,500,000円
(間接経費)
1,050,000円

2018年1月から12月の1年間に、松本歯科大学病院眼科に通院中の抗血管内皮増殖因子阻害薬の硝子体内注射の治療を行っている加齢黄斑変性の患者157人(男性118人、女性39人)をサブタイプに分類した。診療録、カラー眼底写真、光干渉断層計、フルオレスセインおよびインドシアニングリーン蛍光眼底造影検査の所見をもとに滲出型加齢黄斑変性をサブタイプに分類した。典型的加齢黄斑変性80人(51 %)、ポリープ状脈絡膜血管症66人(42 %)、網膜内血管腫状増殖8人(5 %)に分類できた。
並行して、加齢黄斑変性の患者および対照群として白内障患者の歯周病検査を行った。加齢黄斑変性患者の平均年齢は75.3歳で、対照群の72.1歳と統計的有意差はなかった。総歯数は加齢黄斑変性患者において23.3本、対照群において21.5本で統計的有意差はなかった。歯周病の評価の1指標となる平均probing depth (PD)は加齢黄斑変性患者で2.28 mm、対照群で2.3 mmで有意差がなかった。平均PD値で有意差が出なかったため、前歯と奥歯に分けて、評価した。前歯では加齢黄斑変性1.95 mm、対照群で2.04 mm、奥歯で加齢黄斑変性2.51 mm、対照群で2.79 mmで有意差がなかった。代表値として、最深部の長さを検討した。こちらも前歯では加齢黄斑変性3.25 mm、対照群で4.20 mm、奥歯で加齢黄斑変性4.33 mm、対照群で5.78 mmで両群間において差がなかった。
以上の検討を進める一方、加齢黄斑変性に関する論文が多いRetina誌の定期購読を継続し、情報収集をした。また、加齢黄斑変性に関する海外の最新の情報を得るために、欧州網膜会議に出席した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K11438
ID情報
  • 課題番号 : 17K11438
  • 体系的課題番号 : JP17K11438