2008年4月 - 2011年3月
世界遺産フランバナン遺跡群の地震被害と修復に関する保存工学的研究
科学研究費補助金/基盤研究(A)
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 24,960,000円
- (直接経費)
- 19,200,000円
- (間接経費)
- 5,760,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本研究は2006年5月27日に起こった地震によって被災したインドネシア共和国ジャワ島中部の世界遺産プランバナン遺跡群及びその周辺の石造、レンガ造による組積造建造物遺産の破損メカニズムと修復計画策定の手法の開発を行うものである。プランバナン寺院は1937年から53年にオランダによる修復が行われており、鉄筋コンクリートフレームによる補強に伝統的組積造が組み合わされたもので、単純な組積造建造物とは異なる被災分析が必要である。本研究は工学的詳細調査を行うことによって文化遺産の自信による破損メカニズムを解明するとともに、伝統技法による特性に関する詳細解明を試み、開発途上国における適切な修復計画策定の手法を検討する。またユネスコなど国際的な協力の枠組みを視野に入れつつ、大規模災害時における適切な文化遺産保護のあり方を技術的、工学的視点に歴史的、社会的視点を側面に加えることによって、文化遺産の高次な危機管理システム構築に寄与することを試みる。