講演・口頭発表等

2013年

スチームコンベクションオーブンで炊飯したトマトライスのテクスチャー

日本調理科学会大会研究発表要旨集
  • 坂本 薫
  • ,
  • 森井 沙衣子

記述言語
日本語
会議種別

【目的】スチームコンベクションオーブン(スチコン)は多くの大量調理の現場で使われており,個々のメーカーのレシピにはスチコンでの炊飯方法が記載されている。少量調理における炊飯器での調味料の影響は様々な実験で検証されているが,スチコンで炊飯を行ったときの調味料の影響を少量調理の場合と比較した例はあまり見られない。本研究は, 大量調理調機器として活用されているスチコンでの炊飯において,味付け飯(トマトライス)に用いられる調味料等を添加し,炊飯に与える影響について検討した。【方法】炊飯時に加える調味料は塩,コンソメ,トマトジュースとし,具としてはタマネギを用い,温度履歴を測定しながら炊飯した。テクスチャー測定は,クリープメーターRE-3305(山電)を用いて測定した。【結果と考察】100℃に到達するまでの時間は,無添加米飯が一番早く,トマトジュースが加わると遅くなる傾向が確認された。テクスチャー測定の結果では,トマトジュースを多く加えると飯は硬くなることがわかった。また,トマトジュースの量が増えると付着性は小さくなり,粘り気のない飯になることが示された。これは,トマトジュースに含まれる固形分の影響から水分が米粒に吸水されにくくなり,また米から炊飯液へのでん粉等の溶出も少なくなることから,トマトジュースを加えると硬く,付着性が小さい飯となったと考えられた。少量調理の場合よりも対流しにくさは大きくなると考えられ,加熱ムラが生じやすいと考えられた。

リンク情報
URL
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005044125