2001年
Inhibitory Effect of the Gel-Filtration Fractions of Cabbage Juice on the Mutagenicity of Pyrolyzed Tryptphan
Journal of Home Economy Japan
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 52
- 号
- 12
- 開始ページ
- 1179
- 終了ページ
- 1186
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11428/jhej1987.52.1179
- 出版者・発行元
- 日本家政学会
トリプトファンを加熱して生じる変異原活性に対するキャベツ汁ゲルろ過画分(F-I, F-II, F-III-1, F-III-2およびF-IV)の影響を, 次の各条件下, すなわちトリプトファンに各画分を添加して混合した後に加熱した場合, およびトリプトファンを加熱した後に各画分を添加して混合した場合で検討した.変異原活性の測定はTA98株を用いたエームズ法により行った.その結果, トリプトファンにF-IIまたはF-III-1画分を添加して混合した後に加熱処理した場合に強い抗変異原性が認められ, これらの画分はトリプトファン加熱により生成する変異原物質の生成を抑制していることが示唆された.さらに, この効果にはF-IIに含まれるブドウ糖および果糖の関与とF-III-1画分に含まれる可能性が高いイソチオシアネートの関与が考えられた.一方, トリプトファンを加熱した後にF-IまたはF-IIを添加して混合した場合にも強い変異原活性抑制効果が認められ, これらの画分は生成した変異原物質の変異原活性を抑制することが示唆された.したがって, このようなキャベツ汁画分を利用した加熱処理過程の工夫により, 変異原物質の生成および変異原活性を抑制できる可能性が示唆された.
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.11428/jhej1987.52.1179
- ISSN : 0913-5227
- ISSN : 1882-0352
- CiNii Articles ID : 110003169072
- CiNii Books ID : AN10040097