2018年
皮膚バリア機能評価のための皮膚インピーダンス測定装置の開発
生体医工学
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- 巻
- 56
- 号
- 開始ページ
- S404
- 終了ページ
- S404
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11239/jsmbe.Annual56.S404
- 出版者・発行元
- 公益社団法人 日本生体医工学会
<p> 皮膚バリア機能の低下は様々な化学物質が体内に入りやすくなり、アレルギー等を引き起こすことが知られている。皮膚バリアの状態を定量的に評価することは、皮膚科学、看護学、化粧品開発などの領域で非常に有用である。 そこで筆者らは皮膚バリア機能を評価するための皮膚インピーダンス測定装置の開発を行った。本装置の測定ヘッドにある電極は中心の円形電極(直径5 mm)と周囲の同心円環状の電極からなる。このヘッドを皮膚に接触させた後、約5秒間で2種類の周波数の交流信号を印加して得られるサセプタンスB、アドミタンスY等のパラメータを測定し、後述する角層の厚さと相関する皮膚バリア指標を算出する。本装置の精度は皮膚損傷モデルを再現した等価回路をRC素子でそれぞれ作製し、これらを用いてLCRメーターで測定した結果と比較したところ誤差は5%以下であった。さらに、人の前腕内側にて皮膚損傷モデルを作製し、レーザー共焦点顕微鏡で測定した皮膚損傷モデルの角層の厚さと本装置で測定した皮膚損傷モデルのパラメータから角層の厚さと相関する皮膚バリア指標を推定する回帰式について検討を行った。その結果、共焦点レーザー生体顕微鏡で測定した角層の厚さと同程度の値を算出できることを見出した。本装置は臨床現場、特にアトピーの患者やオストメイトにおいて長時間粘着製品を貼付している患者の皮膚バリア機能を評価できる機器として有用と考えられる。</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11239/jsmbe.Annual56.S404
- ISSN : 1347-443X
- CiNii Articles ID : 130007483966