東條 吉邦

J-GLOBALへ         更新日: 18/06/01 03:03
 
アバター
研究者氏名
東條 吉邦
 
トウジョウ ヨシクニ
所属
茨城大学
部署
教育学部学校教育教員養成課程(障害児教育)
職名
特任教授
学位
教育学修士(東京教育大学), 博士(心理学)(筑波大学)
その他の所属
茨城大学
科研費研究者番号
00132720

プロフィール

 私は、大学院生の頃から現在までの40年間、自閉症(現在は、自閉スペクトラム症と呼ばれている)の基礎研究と臨床実践・臨床研究を続けている。
 最近、特に関心をもっている研究課題は、自閉スペクトラム症やADHD(注意欠如・多動症)などの発達障害のある幼児・児童・生徒が急増している現象の実態について分析し、急増の原因を解明するとともに、発達障害の発症率を低下させる方策と症状改善のための方策を確立するという課題である。
 さらに、「繰り返しや規則的な要素が強いと同時に社会的随伴性のない情報過剰環境に対応(適応)しようとする乳幼児の自発的な行動が、自閉スペクトラム症の発症の原因となっている可能性がある」という私の仮説(JSPS科研費JP26590250の研究成果報告書(https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-26590250/26590250seika.pdf)および編著書『自閉スペクトラムの発達科学、日本発達心理学会編、新曜社、2018年刊』を参照いただきたい)の検証を目的とした研究の推進である。
 この仮説(試論)を実証することができれば、自閉スペクトラム症の発症の敏感期(好発期)と考えられる早期幼児期(0歳から3歳頃まで)の乳幼児には、繰り返しや規則的な要素が強いと同時に社会的随伴性のない情報過剰環境に適応しようとする自発的な行動を惹起させやすいタブレットやスマホ(これらは、乳幼児でも簡単に操作ができ、満足感を手軽に得やすい機器)に見入らせない・聴き入らせない・さわらせないという対処が有効であると提言することができると考えている。また、ADHDや学習障害(限局性学習症:SLD)の好発期と考えられる幼児期(6~7歳頃まで)においても、上記とは若干異なる理由から、タブレットやスマホ(スマートフォン)には見入らせない・さわらせないという対処が有効であると提言することができると考えている。
 しかしながら、このような対処は、現実的にはかなり難しいので、こうした試みは、医療機関や大学などの専門家の助言をもとに、自治体が主導して地域を定めて実施し、その効果や問題点などを検証することが必要であろうと考えており、共同研究を計画したいと考えている。

研究分野

 
 

経歴

 
1979年10月
 - 
1992年9月
国立特殊教育総合研究所分室研究員
 
1992年10月
 - 
1999年3月
国立特殊教育総合研究所分室主任研究官
 
1999年4月
 - 
2004年3月
国立特殊教育総合研究所分室長
 
2004年4月
 - 
2017年3月
茨城大学教育学部教授
 
2006年4月
 - 
2011年3月
放送大学客員教授
 

学歴

 
 
 - 
1978年
東京教育大学大学院 教育学研究科 実験心理学専攻
 

委員歴

 
2017年9月
   
 
日本自閉症スペクトラム学会  理事
 
2015年8月
   
 
日本自閉症スペクトラム学会  常任編集委員
 
2006年4月
 - 
2014年8月
日本自閉症スペクトラム学会  常任理事
 
2002年3月
 - 
2013年3月
日本自閉症スペクトラム学会  編集委員長
 
2006年5月
 - 
2012年5月
日本臨床発達心理士会  茨城支部長
 

論文

 
Akechi, H., Stein, T., Kikuchi, Y., Tojo, Y., Osanai, H., & Hasegawa, T.
Cognition   143 129-134   2015年7月   [査読有り]
Akechi, H., Stein, T., Senju, A., Kikuchi, Y., Tojo, Y., Osanai, H. & Hasegawa, T.
Autism Research   7(5) 590-597   2014年10月   [査読有り]
Akechi, H., Kikuchi, Y., Tojo, Y., Osanai, H., & Hasegawa, T.
Scientific Reports   4(3874) 1-7   2014年1月   [査読有り]
自閉スペクトラム症における社会的困難と不安感について
渡邊喜久枝・東條吉邦
茨城大学教育学部紀要(教育科学)   65 219-241   2016年3月
定型発達児とASD児における欺きと心の理論-自分のための嘘と他人のための嘘-
南島彩乃・藤野博・松井智子・東條吉邦・計野浩一郎
東京学芸大学紀要(総合教育科学系Ⅱ)   67(2) 235-243   2016年2月

Misc

 
発達障害と不登校の関連と支援に関する現状と展望
加茂 聡・東條吉邦
茨城大学教育学部紀要(教育科学)   59 137-160   2010年5月
発達に障害のある子どもの聴覚過敏の特徴-その実態・原因・対応-
東條 吉邦・木澤 菜穂子・加茂 聡・初塚 眞喜子
平成19年度~平成21年度科学研究費補助金(基盤研究(B)19330210)研究成果報告書   57-62   2010年3月
発達障害の視点から見た不登校-実態調査を通して-
加茂 聡・東條吉邦
茨城大学教育学部紀要(教育科学)   58 201-220   2009年8月
自閉症児に理解しやすい音声指示のあり方の解明
東條吉邦
平成19年度~平成21年度科学研究費補助金(基盤研究(B))研究成果報告書   1-92   2010年3月
教育支援(自閉性障害)
東條吉邦
精神科治療学   24(増刊) 308-309   2009年10月

書籍等出版物

 
自閉スペクトラムの発達科学
日本発達心理学会 (担当:共編者)
新曜社   2018年3月   ISBN:978-4-7885-1576-5
「発達の多様性」として自閉症を捉え直す。いま自閉症の概念は大きく変わりつつあり、医学的な症状としてだけでなく神経発達の多様性の問題として考える視点が注目されている。しかし「自閉症」から発達の多様性と連続性を表す「自閉スペクトラム症」に名称が変わったものの、国際的な研究動向をみても、その観点からの検討は緒についたばかりといえる。これまで治療や行動修正の対象になる病理現象として捉えられてきた自閉症を、発達の多様性の具体的な現れという視点で捉え直し、心理学、医学、支援者、当事者など多様な立場から...
臨床発達心理学の基礎[第2版](本郷一夫・金谷京子編)発達障害
東條吉邦 (担当:共著)
ミネルヴァ書房   2016年4月   ISBN:978-4-623-07662-8
発達と支援
日本発達心理学会 (担当:共著)
新曜社   2012年5月   ISBN:978-4-7885-1278-8
発達障害の臨床心理学
東條吉邦,大六一志,丹野義彦 (担当:編者)
東京大学出版会   2010年1月   ISBN:978-4-13-011125-6
発達障害者支援法の制定以後、ますます重要となっている発達障害への心理学的支援について、第一線の研究者=実践者が、脳科学をはじめとする生物学的知見や、医療、学校、地域との連携を視野に入れ、実証にもとづく「発達障害の臨床心理学」の見取り図を描いた。
自閉症-幼児期精神病から発達障害へ-(高木隆郎編)自閉症児の教育
寺山千代子,東條吉邦 (担当:共著)
星和書店   2009年9月   ISBN:978-4791107230

講演・口頭発表等

 
自閉スペクトラム症児とその兄弟姉妹の発達環境の検討―乳幼児期のテレビ視聴の状況と対人行動の特徴に関する調査から―
東條吉邦・高橋和子
日本自閉症スペクトラム学会第15回研究大会   2016年8月28日   
ASD 児・TD 児における動画および静止画像に対する「自動的」表情模倣
橋彌和秀・小林洋美・孟憲巍・宇土裕亮・前山航暉・長内博雄・計野浩一郎・東條吉邦・齋藤慈子・長谷川寿一
日本発達心理学会第27回大会   2016年4月29日   
自閉症研究の現在 [招待有り]
東條吉邦
日本特別ニーズ教育学会第21回大会   2015年10月17日   日本特別ニーズ教育学会
Theory of mind and receptive vocabulary in school-aged children with high-functioning autism spectrum disorder.
Fujino, H., Matsui, T., Tojo,Y., & Osanai, H.
17th European Conference on Developmental Psychology   2015年9月11日   
ASD者におけるアイコンタクトによる心拍数の減少
菊池由葵子, 東條吉邦, 長内博雄, 齋藤慈子, 長谷川寿一
日本発達心理学会第26回大会   2015年3月21日   

競争的資金等の研究課題

 
自閉症者の社会的困難の認知神経学的基盤を実際場面で捉える:基礎研究から臨床応用へ
科研費
研究期間: 2014年4月 - 2017年3月
自閉症児に不安を与えない支援のあり方の検討
科研費(基盤研究(B))
研究期間: 2011年4月 - 2015年3月
自閉症児に理解しやすい音声指示のあり方の解明
研究期間: 2007年4月 - 2010年3月
高機能自閉症児およびADHD児の社会性の評価と育成に関する研究
研究期間: 2004年4月 - 2007年3月