1994年
大腸癌緊急手術症例の検討
日本臨床外科医学会雑誌
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- 巻
- 55
- 号
- 1
- 開始ページ
- 25
- 終了ページ
- 30
- DOI
- 10.3919/ringe1963.55.25
- 出版者・発行元
- Japan Surgical Association
大腸癌緊急手術症例について術式ならびに臨床病理学的検討を行った.対象は1980年から1991年にかけて当科で切除した大腸癌290例中,緊急手術を施行した大腸癌イレウス29例,大腸癌穿孔10例の計39例である.待期手術例との対比において,年齢,性差,組織型,肉眼形態などには差は見られなかったが,イレウス例,穿孔例ともに壁深達度が深く,さらに他臓器転移が多い傾向がみられ,緊急手術症例では発症時にstageの進んでいる症例が多く,治癒切除率を低くしている原因と思われた.しかし,治癒切除を行い得た症例の5年生存率では,待期手術症例と有意差は認められなかった.緊急手術症例であっても必ずしも予後不良ではなく,根治治療が可能な症例もあり,術前,術中の確実な診断と,適切な術式を選択することにより,待期手術同様の長期予後が期待できる症例も少なくないことが示された.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3919/ringe1963.55.25
- ISSN : 0386-9776
- CiNii Articles ID : 130003598873