論文

査読有り
2012年11月28日

ベトナム国ハノイ市郊外集落における排水・廃棄物管理とその影響 : 窒素・リンフロー分析

土木学会論文集G(環境)
  • GIANG Pham Huong
  • ,
  • HARADA Hidenori
  • ,
  • FUJII Shigeo
  • ,
  • LIEN Nguyen Pham Hong
  • ,
  • HAI Huynh Trung
  • ,
  • TANAKA Shuhei
  • ,
  • KUNACHEVA Chinagarn

49
7
開始ページ
III.741-III.749
終了ページ
III_749
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.2208/jscejer.68.III_741
出版者・発行元
Japan Society of Civil Engineers

ベトナムの首都,ハノイは急速な近代化に直面し,廃棄物および廃水の管理が不適切に行われている.本研究では,都市郊外の集落における廃棄物・排水管理が水環境に及ぼす影響を,窒素・リンフローの観点から推定することを目的とした.調査対象地として,ハノイ市南部に位置するTrai集落を選定した.まず,廃棄物・排水管理に着目した窒素・リンのマテリアルフローモデルを構築した.厨芥類,廃水,人屎尿および家畜糞尿と,化学肥料の消費に関する戸別訪問によるアンケート調査を行った後,集落に対してモデルを適用した.その結果,水田への栄養塩類の投入量が最も大きく,その内の窒素で40%,リンで65%は化学肥料由来であった.排水および廃棄物の利用は広く実践されていたが,家畜由来液状廃棄物が100%の割合で魚の養魚池に直接放流されていたことは,この地域における最も深刻な問題として指摘された.同時に,養魚池は排水が公共水域に直接排出される前に,一時的にそれを受け入れる役割を果たしていた.2010年における水域への総栄養塩類負荷量は窒素で185.9 kg-N/ha/年,リンで12.3 kg-P/ha/年であり,水田からの負荷が窒素の70%,養魚池からの負荷がリンの60%を占めていた.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2208/jscejer.68.III_741
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201302240976633038
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130004962463
URL
https://jlc.jst.go.jp/DN/JALC/10016322706?from=CiNii
ID情報
  • DOI : 10.2208/jscejer.68.III_741
  • ISSN : 2185-6648
  • J-Global ID : 201302240976633038
  • CiNii Articles ID : 130004962463

エクスポート
BibTeX RIS