共同研究・競争的資金等の研究課題

2012年 - 2015年

計算の哲学―様々な展開に向けて―

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(B))  基盤研究(B)

課題番号
24320008
体系的課題番号
JP24320008
担当区分
連携研究者
配分額
(総額)
14,430,000円
(直接経費)
11,100,000円
(間接経費)
3,330,000円
資金種別
競争的資金

小澤はハイゼンベルク不確定性原理の破れおよび小澤の不等式の成立についての理論に対する異論に反証し、また量子集合論による定式化の考察を発展させた。戸田山は自然化を推し進めることにより哲学の全体像を見直す著書を上梓した。中原は、ノイズの影響下での高精度の量子ゲートの実装、すべての量子ビットが同じエラーを受けるときの量子誤り訂正、および非断熱量子制御の研究を行った。量子誤り訂正の理論では、ユニタリー群のテンソル積を既約分解し、その重複度が最大の規約表現を用いた符号化と、最大ではないが再帰的に量子回路が構成できる符号化の両方を研究した。また、非断熱量子制御では、力学的位相を完全に消去し、幾何学的位相(Aharonov-Anandan位相)のみで量子ゲートを構成した。小嶋は、複数の参照基準系での現象記述から一意的帰結を抽出する機構が周知の「相対性」だが,時間発展と対称性変換の重複等に由来する動力学指定の不定性の扱いには,これと双対な関係に立つ「動的相対性」が必要であることを見出した。檜垣は、ドゥルーズを中心とするフランス現代思想、身体論、認識論および、そこでの偶然性や現実性という様相に関わる部分から研究を行った。郡司は動的な双対性と思弁的実在論の関係を構想し,研究発表を行った。三好は研究協力者の細谷のアイデアを元に弱値の圏論的考察を行った。またホモトピー型理論に基づく新しい数学の基礎についてこのプロジェクトの観点からの考察を行った。矢田部は、非古典的な真理概念について循環性の見地から研究を行った。構成主義的な素朴集合論で真理述語を定義可能であり、それを使用し縮約規則がある程度シミュレートできることを示した。また、その結果と関連し、自然数の集合の確定性についての結果をまとめ、論文として出版した。また、非標準的な真理理論を研究し、循環性により似た非確定性現象が起こることを示した。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/24320008.ja.html
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-24320008
ID情報
  • 課題番号 : 24320008
  • 体系的課題番号 : JP24320008