2022年6月 - 2025年3月
重力天体着陸探査用小型ガスクロマトグラフ質量分析計による有機物その場分析への挑戦
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
本研究では、超小型ガスクロマトグラフ質量分析計を実現する上で鍵となる部分の開発を重点的に行い、試験モデルを製作した上で、鏡像異性体を区別したアミノ酸の分析を行えることを実証する。この目的を達成するためには、以下の4つの要素項目の開発が必要となる。1番目は、搭載可能なリソースで実現可能なガスクロマトグラフ(GC)部、2番目はGC部と質量分析部を繋ぐGC-MSインターフェース(GC-MS IF)部、3番目は搭載可能なリソースで実現可能な質量分析(MS)部、そして4番目は搭載に適したアミノ酸の誘導体化手法の開発とその実証である。
1年目の2022年度は、MS部の改修を実施し、GC部の試作を開始する予定であったが、ガスクロマトグラフ(GC)部の設計に一部問題が見つかったため設計のやり直しを実施した結果、試作は2023年度に開始することに計画を変更した。またこれに伴い、MS部の改修についても試作するGC部の構造に合わせて改修する必要があることから、改修の主要な部分は2023年度に実施することとした。2022年度は、GC部を接続した後に実施するGC-MSの特性取得試験に備えて、MS部の性能をできるだけ上げておくための改良を行うことにした。具体的には、検出器について、将来の衛星搭載に向けて打ち上げ時の振動に耐えることのできる構造を持ち、高速の出力信号を反射させることなく処理することのできるMCPを市販のMCPの構造を変更して製造した上で、その性能試験を実施して十分な性能を持つことを確認した。また、MS部の質量分解能をできるだけ高めておくため、(飛行時間測定のために入射した中性粒子を電離して生成した)イオンの飛行を開始する加速部の出口にスリットを置き、飛行経路を制限することで質量分解能を高めるための試験を実施して最適なスリットの径を決めることができた。
1年目の2022年度は、MS部の改修を実施し、GC部の試作を開始する予定であったが、ガスクロマトグラフ(GC)部の設計に一部問題が見つかったため設計のやり直しを実施した結果、試作は2023年度に開始することに計画を変更した。またこれに伴い、MS部の改修についても試作するGC部の構造に合わせて改修する必要があることから、改修の主要な部分は2023年度に実施することとした。2022年度は、GC部を接続した後に実施するGC-MSの特性取得試験に備えて、MS部の性能をできるだけ上げておくための改良を行うことにした。具体的には、検出器について、将来の衛星搭載に向けて打ち上げ時の振動に耐えることのできる構造を持ち、高速の出力信号を反射させることなく処理することのできるMCPを市販のMCPの構造を変更して製造した上で、その性能試験を実施して十分な性能を持つことを確認した。また、MS部の質量分解能をできるだけ高めておくため、(飛行時間測定のために入射した中性粒子を電離して生成した)イオンの飛行を開始する加速部の出口にスリットを置き、飛行経路を制限することで質量分解能を高めるための試験を実施して最適なスリットの径を決めることができた。
- ID情報
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- 課題番号 : 22K18740
- 体系的課題番号 : JP22K18740