2016年6月
【高齢化のなかでのCKD-MBDにどう対応するか?】軟部組織の石灰化 血管石灰化
(株)日本メディカルセンター 臨床透析
- 巻
- 32
- 号
- 6
- 開始ページ
- 669
- 終了ページ
- 675
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
血管石灰化は慢性腎臓病(CKD)における骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)を構成する重要な病態の一つであり,心血管疾患の発症・進展に関与している.血管壁へのミネラル沈着は内膜石灰化と中膜石灰化の二つの異なる病理過程により引き起こされる.高齢者の血管病変の特徴とされる血管石灰化がCKDにおいて著明に促進されていることから,CKDでは血管老化が加速された病態と捉えることができる.早老症との比較検討により,CKDではプレラミンAの蓄積により細胞老化の促進とともに石灰化が発症することが明らかにされている.このことは,CKDの血管老化をターゲットとした血管石灰化の新たな治療への糸口となるかもしれない.(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0910-5808