共同研究・競争的資金等の研究課題

2006年 - 2007年

MEL1-EVI1 遺伝子群による白血病発症機構の検討

独立行政法人 日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
18591075
体系的課題番号
JP18591075
配分額
(総額)
3,350,000円
(直接経費)
2,900,000円
(間接経費)
450,000円
資金種別
競争的資金

EVI1 高発現白血病細胞では,EVI1 がアセチル化され,GATA2 遺伝子を転写活性化することが示唆された。一方,EVI1 と同じ,PR ドメインを欠く MEL1S を異所性発現させた白血病細胞で顆粒球分化が阻止された (Nishikata I et al, Blood, 2003) が,アレイ発現及び RT-PCR 解析の結果や HDAC 阻害剤トリコスタチン A の添加により分化阻害が解除されたことから,MEL1S が GATA2 遺伝子の転写抑制に働くことが示唆された。現在,白血病発症において,同一の遺伝子群に属しながら,相反する機能を発揮することが示唆された両遺伝子について,説明可能な発症機構を研究している。そのうち,MEL1S 分子上の極近傍に存在する SUMO 化および CtBP 結合モチーフが働き,MEL1S の SUMO 化修飾および MEL1S と CtBP との結合が起こり,この2つの機構を介して,脱アセチル化酵素 HDAC を標的遺伝子にリクルート,転写抑制活性を示すことにより,分化誘導阻止能を表すことが強く示唆された。(Nishikata I et al, Oncogene, 2011)

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18591075
ID情報
  • 課題番号 : 18591075
  • 体系的課題番号 : JP18591075