MISC

2001年

種々のヒト細胞の形態に及ぼすSodium Lauryl SulfateとGlycerineの影響

日本歯周病学会会誌
  • 西口 栄子
  • ,
  • 鈴木 幸江
  • ,
  • 山口 和美
  • ,
  • 神部 芳則

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1
開始ページ
1
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12
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.2329/perio.43.1
出版者・発行元
特定非営利活動法人日本歯周病学会

歯磨剤,洗口剤の安全性を検討する巨的で,市販されている歯磨剤,洗口剤の多くに含まれているラウリル硫酸ナトリウム(SLS)とglycerineの各種ピト細胞に及ぼす影響を検討した。ヒト歯肉上皮細胞に各種濃度のSLSを作用させて細胞の形態を観察した結果,細胞は,SLSの濃度依存的に変化した。0.01%SLSを作用させた場合,作用直後細胞が小型化し,1分後にはほとんどの細胞が溶解した。0.001%SLSを作用させた場合,作用後3分で細胞が小さくなり始めたがその程度は弱かった。ヒト赤血球に各種濃度のSLSを作用させると,赤血球は,SLSの濃度依存的に形態が正常の円盤型から外方突出型の金平糖状に変化し,0.004%以上では作用後1分で溶血した。ヒト大動脈血管内皮細胞(HAEC)に各種濃度のSLSを作用させると,0.0022%以上では作用後1分で変化が起こり,5分ではほとんどの細胞が溶解した。諸細胞にglycerineを作用させた場合,glycerineによる細胞の障害は低濃度,短時問では大きいものではなかった。ヒト赤血球を用いてSLSの作用点を観察した結果,膜蛋白質の関与が観察された。これらの結果から,SLSやglycerine,特にSLSは,微童で,短時間の作用でも諸細胞に障害を与えるため,使用に際しては十分な注意が必要と考える。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2329/perio.43.1
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004013187
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN0019129X
URL
https://jlc.jst.go.jp/DN/JALC/00090470912?from=CiNii
URL
http://search.jamas.or.jp/link/ui/2001189122
ID情報
  • DOI : 10.2329/perio.43.1
  • ISSN : 0385-0110
  • ISSN : 1880-408X
  • CiNii Articles ID : 110004013187
  • CiNii Books ID : AN0019129X

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