2017年7月 - 2020年3月
ビッグデータを駆使したグローバル社会の階層構造の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究では,グローバル化の階層構造をビッグデータとネットワーク科学の手法で見える化し,ヒト・モノ・カネのグローバルな流れに潜むコミュニティの孤立性を表す指標を開発する。そのために,自由貿易を前提とした経済共同体構想を阻害する「コミュニティの孤立化」によりもたらされる「コミュニティ間格差」の実態を解明する。
(1)カネとモノについての世界データベースの完成:
(a) 企業間の国際株式所有データ,(b) 企業間の国際製品サービス取引データ,(c) (a)のOwnerIDと(b)の企業IDの紐づけデータ,(d) 世界の上場企業の株価と出来高の日次推移データ,(e) 取引情報と株価を取得した企業の損益計算書のデータ,(f) 取引情報と株価を取得した企業の貸借対照表のデータ,(g) (b)の各企業の株主リスト(企業ID、企業名、持ち分比率),(h) (b)の各企業の株式保有リスト(企業ID、企業名、持ち分比率)
(2)モノの流れの解析:S&Pデータを用いて,全世界約60万社からなる国際製品サービス取引ネットワークについてコミュニティ解析を行うとともに,モノの流れにおける流れ成分と回転成分の同定を行った。これらの成分の特徴に基づいて,経済成長との対応関係を検討中である。
(3)カネの流れの解析:国際株式所有ネットワークにおいて国際租税回避の拠点となる国と企業を同定するための中心性指標の定式化とアルゴリズムを提案した。この新しい中心性指標を用いて,Fortune500の多国籍企業グループの国際租税回避の特徴を抽出した。
(4)ヒトの流れの解析:苗字・国籍ビッグデータによる民族の空間的特徴の抽出と,人流ビッグデータによる民族のセグリゲーションの解析を行った。また,生産要素としてのヒトの移動については,途上国からの移民の移民先の国での同化について公表データを用いた解析を行った。
(1)カネとモノについての世界データベースの完成:
(a) 企業間の国際株式所有データ,(b) 企業間の国際製品サービス取引データ,(c) (a)のOwnerIDと(b)の企業IDの紐づけデータ,(d) 世界の上場企業の株価と出来高の日次推移データ,(e) 取引情報と株価を取得した企業の損益計算書のデータ,(f) 取引情報と株価を取得した企業の貸借対照表のデータ,(g) (b)の各企業の株主リスト(企業ID、企業名、持ち分比率),(h) (b)の各企業の株式保有リスト(企業ID、企業名、持ち分比率)
(2)モノの流れの解析:S&Pデータを用いて,全世界約60万社からなる国際製品サービス取引ネットワークについてコミュニティ解析を行うとともに,モノの流れにおける流れ成分と回転成分の同定を行った。これらの成分の特徴に基づいて,経済成長との対応関係を検討中である。
(3)カネの流れの解析:国際株式所有ネットワークにおいて国際租税回避の拠点となる国と企業を同定するための中心性指標の定式化とアルゴリズムを提案した。この新しい中心性指標を用いて,Fortune500の多国籍企業グループの国際租税回避の特徴を抽出した。
(4)ヒトの流れの解析:苗字・国籍ビッグデータによる民族の空間的特徴の抽出と,人流ビッグデータによる民族のセグリゲーションの解析を行った。また,生産要素としてのヒトの移動については,途上国からの移民の移民先の国での同化について公表データを用いた解析を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 17KT0034
- 体系的課題番号 : JP17KT0034