基本情報

所属
大阪大学 大学院理学研究科 宇宙地球科学専攻 招聘研究員
学位
理学博士(名古屋大学)
工学修士(大阪大学)

J-GLOBAL ID
200901018935097287
researchmap会員ID
1000182382

外部リンク

京都大学理学部物理学科を卒業する1977年頃に、極限状態への挑戦を思い立った。超高真空、超高温、極低温、超強磁場などもあるが、当時、超高圧の分野で大阪大学川井研究室がブレイクしていたので、大阪大学基礎工学研究科に進学した。
川井直人先生は川井型マルチアンビル装置の発明者である。直感に優れた半面、大学院生の指導は苦手であった。修論指導は遠藤将一先生にして頂いた。
修士在学中に国家公務員上級職試験を受け合格した。そして、名古屋大学理学部文部技官に奉職することになった。4月着任直後の5月に川井先生の訃報が届いた。享年57歳。
名古屋大学で熊澤峰夫先生の薫陶を受けた。熊澤先生の研究スタイルは川井先生とは対照的で、何事も徹底的に分析していた。
熊澤流のおかげで1985年に“圧力発生の指導原理”という論説を纏めることができた。極限志向者として満足のいく内容であったが、実際に高圧を発生したわけではない。本論文を“圧力発生のバイブル”と評価してくれる人もいるが、一方で、“何回読んでも分からない”という苦言も頂いている。
名古屋大学における私の責務は、既に導入されていた大型15000トンプレスを使って成果を出すことであった。熊澤先生から提案された、“静水圧下での単結晶試料の音速測定”は、私にとっても魅力的なものであった。しかし、その時点で弾性や音速測定の知識・経験は皆無であった。また、測定装置も無かった。
静水圧セルの開発には手間取ったが、その間に音速測定装置を整備しノウハウを蓄積していった。この研究が纏まり、学位論文“ペリクレースとスピネルの静水圧下での結晶弾性測定”を1990年に名古屋大学に提出した。以後、地球深部物質の弾性測定は、一貫して、私の重要な研究テーマとなった。
1992-94年、米国コロラド大学のSptzler教授の研究室に留学する機会を得た。ここでGHz音速法と出会った。帰国後、1997年に岡山大学固体地球センターに異動した。伊藤英司先生にお世話いただいた。
GHz法はSptzler先生にお任せし、共振法に方向転換した。共振法は固有振動を利用した弾性測定方法であり、手法自体にも面白さがある。共振法の測定周波数帯域は試料サイズに反比例する。私が共振法に参入した時点で、測定可能上限は4MHzであった。パナメトッリク社の高周波センサーを購入したところ簡単に10MHzまで拡大し、桂智男氏と協力して1mm級の試料で高圧相鉱物の弾性測定を行った。ついで、自作トランスデュサーの開発を試み、帯域を50MHzまで向上させた。~200μm級直方体試料のステショバイトの結晶弾性を測定した。
“ブリリュアン散乱法では高圧下DAC中試料のP波速度が測れない”という話を聞いた(2011年頃)。ならば、GHz法で測ればいいのではないかと、ネット検索し愕然とした。GHz法研究がSptzler引退後、全く進んでいなかった。そこで、DACと組み合わせたGHz法を始めることにしたが、一方で、共振法はストップしてしまった。GHz法の現状については一般講演(1B01)で報告する。
最近では、大迫さんとの熱伝導度測定、福井さん・鎌田さんとの非弾性X線散乱実験、謝龍剣との半導体ダイヤモンドヒータ開発と粘性率測定、なども楽しむことができた。大迫熱伝導率測定の精度評価を行う目的で学んだ有限要素法は、その後も大いに役立った。
2010-15年に山崎・芳野の両氏と協力して行った基盤研究Sも思い出深い。山崎氏による100GPa超の圧力発生は、三朝高圧グループから世界への大きな情報発信であった。温度も、2017年まで持ち越したが、ダイヤモンドヒータで4000Kを発生できた。圧力温度発生以外でも、各種物性測定で成果を出せた。

研究キーワード

  2

委員歴

  1

受賞

  1

論文

  83

MISC

  15

講演・口頭発表等

  71

共同研究・競争的資金等の研究課題

  39