MISC

2008年8月1日

日本語二重目的語構文における幼児の語順選考

電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語
  • 田村 真一
  • ,
  • 小泉 政利
  • ,
  • 郷路 拓也
  • ,
  • 桂 奈津子
  • ,
  • 金子 義明
  • ,
  • 遊佐 典昭
  • ,
  • 萩原 裕子

108
184
開始ページ
73
終了ページ
78
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
一般社団法人電子情報通信学会

本稿では日本語二重目的語構文産出における幼児の語順選好についての調査結果を報告する。本研究では誘引発話課題を用い、二重目的語構文の「に」格名詞が所有者を含意するか否かで幼児が二つの目的語に関してどのような語順選好を示すかを調査した。結果、「に」格名詞が所有者の意味を含意する場合は「_ニ-_ヲ」語順が選好されたのに対して、「に」格名詞が所有者の意味を含意しない場合はどちらかの語順に対する選好は観察されなかった。本結果は日本語獲得中の幼児が日本語において表面上は一つの着点位置しか存在していないように見えるにもかかわらず、二つの着点位置が存在するという統語的知識を有していることを示唆している。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006990813
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10449078
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/9640547
ID情報
  • ISSN : 0913-5685
  • CiNii Articles ID : 110006990813
  • CiNii Books ID : AN10449078

エクスポート
BibTeX RIS