2004年2月
在宅失語症者のコミュニケーション能力が介護負担感に及ぼす影響
家族看護学研究
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- 巻
- 9
- 号
- 3
- 開始ページ
- 80
- 終了ページ
- 87
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本家族看護学会
在宅失語症者68名(男性58名,女性10名.平均年齢63.03±10.6歳)の介護者68名(男性9名,女性59名.平均年齢60.7±9.7歳)を対象に,介護者の介護負担感と失語症者のコミュニケーション能力についてアンケートを実施した.介護者の内,58名(85.3%)が配偶者であった.また,失語症の原因疾患は9割が脳血管障害であった.調査の結果,失語症者のコミュニケーション能力は,「聞く」が「話す」「言葉のやりとり」に比較して有意に高く(p<0.01),介護者の介護負担感と負の相関関係にあった(p<0.001).重回帰分析による介護負担感への影響要因はADL自立度のみであり(p<0.001),コミュニケーション能力が介護負担感に影響を示さないことがわかった.以上の結果から,介護者と失語症者が言語以外のコミュニケーション手段を確立している可能性が示唆された
- ID情報
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- ISSN : 1341-8351
- 医中誌Web ID : 2004153710