2020年4月 - 2024年3月
政党政治の変動と社会政策の変容の連関:新興民主主義国の比較
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
2020年度はいわゆる「コロナ禍」のために、研究実施計画として想定していた研究会や現地調査を行うことがほとんどできず、結果的に2021年3月にオンラインでの研究会「東中欧のビジネス企業政党についての研究動向」(報告:中田瑞穂明治学院大学教授)を実施したのみであった。ただしこの研究会はオンラインながら積極的な議論を行うことができ、ビジネス企業政党の組織・支持を維持する戦略や、個人のビジネスと政党としてのビジネスの区分、メディアやマーケティングとの関係など、現在のヨーロッパの政党政治のあり方に関するさまざまな論点での議論を行うことができ、研究目的の一つとして掲げた「世界経済危機を契機として生じた経済状況の変化が新興民主主義国の政党政治に与えた影響」の一端について新たな知見を得ることができた。また研究代表者はこの期間に、これまでの中東欧諸国における政党政治の変容とその政策への影響に関する研究を総括し、中東欧諸国の体制転換後の政党政治の形の相違が各国における経済政策や福祉政策の相違と密接に連関していることを明らかにした単著『中東欧の政治』(東京大学出版会)を公刊したほか、2010年代後半におけるいわゆる「ポピュリズム現象」の変容に関して東欧とラテンアメリカの事例を元に検討したスラブ・ユーラシア研究センターの報告集『転換期のポピュリズム?』を取りまとめた。これらの業績は、今後政党政治の変容と社会政策の変化との関連を検討する際に必須の基盤となるものである。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H00058
- 体系的番号 : JP20H00058
この研究課題の成果一覧
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論文
6-
国際問題 (721) 34-44 2024年10月 招待有り筆頭著者
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交流 (996) 12-18 2024年3月 招待有り筆頭著者
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東亜 (681) 10-17 2024年3月 招待有り筆頭著者
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北海学園大学法学研究 58(4) 37-57 2023年3月
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ロシア・東欧研究 2021(50) 59-71 2022年6月 招待有り筆頭著者
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年報政治学2021-II 新興デモクラシー諸国の変貌 72(2) 44-56 2021年12月 招待有り筆頭著者
MISC
6-
金融財政ビジネス (11281) 2024年12月 筆頭著者
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日本国際問題研究所研究レポート「伝統的安全保障リスク 」研究会 FY2024(03) 2024年7月 招待有り筆頭著者
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金融財政ビジネス (11217) 4-8 2024年3月 筆頭著者
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年金と経済 41(2) 196-199 2022年7月 招待有り責任著者
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渡辺克義編『ポーランドの歴史を知るための55章』(明石書店) 301-307 2020年10月 招待有り責任著者
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年金と経済 39(2) 168-171 2020年8月 招待有り筆頭著者
書籍等出版物
2-
旬報社 2021年12月 (ISBN: 9784845117901)
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東京大学出版会 2021年3月 (ISBN: 9784130301732)
講演・口頭発表等
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アジア経済研究所夏期公開オンライン講座コース2「台湾新政権の課題」 2024年7月20日 招待有り
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日本国際政治学会 2022年10月29日 招待有り
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2022年度 日本比較政治学会(第25回大会) 2022年6月25日
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ロシア・東欧学会第50回大会 2021年10月17日 ロシア東欧学会 招待有り
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日本政治学会 2020年9月27日