2011年6月
落合仁司著『数理神学を学ぶ人のために』(書評)
- 作品分類
- その他
- 発表場所
- 『宗教研究』(日本宗教学会)
落合仁司氏は、「数理神学」という新タイプの神学の提唱している。本書は数学(とりわけカントルの集合論)を伝統的な神学に適用し、自然言語ではなく普遍言語(数学の言語/集合論の言語)で、従来の神学を書き換えようとしている。そうした学問的営為を吟味した結果、種々の問題が浮かびあがってきた。そして、「筆者の目からみると、落合氏の数理神学を全面的に受け入れるわけにはいかない」という結論に至った。