2019年2月
省電力化のためのMPTCPによるSDNを用いたスイッチ間帯域切替え方式
情報処理学会論文誌
- ,
- 巻
- 60
- 号
- 2
- 開始ページ
- 591
- 終了ページ
- 607
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 情報処理学会
近年,通信機器の高速化がすすむ一方で,その消費電力を削減することは重要な課題となっている.しかし,通信中のリンクを対象とした従来の省電力化手法には課題があった.そこで本論文では,SDN(Software Defined Network)スイッチで構築された広域ネットワークにおいて,このうちの1台のスイッチにつながるクライアントが,インターネットを含む外部ネットワークとの境界に置かれた1台のスイッチを経由して,サーバとMPTCPによるマルチパス通信を行う環境を対象とする.そして,クライアントとサーバ間に,低帯域,高帯域に加えて,通信中断なく切替え可能な新たな中間帯域を提供する,スイッチ間帯域切替え方式を提案する.最後に,提案方式を実装したネットワークにおいて通信実験を行い,その通信中断時間やスループット,消費電力を評価し,特に,各スイッチの積算消費電力は,1日あたり合計で最大約60Wh(電力比では1.35%)削減できることを示す.
- ID情報
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- ISSN : 1882-7764