2003年9月
TS-1とBiweekly Paclitaxel(TXL)の併用療法が有効であった進行胃癌の1例
癌と化学療法
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 30
- 号
- 9
- 開始ページ
- 1347
- 終了ページ
- 1350
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (株)癌と化学療法社
70歳男.食後の心窩部痛に続き食欲不振と体重減少を主訴に来院し,上部消化管造影・内視鏡所見から食道浸潤を伴った3型胃癌と診断された.生検の結果は低分化腺癌であった.腹部CT所見では大量の腹水と体部を中心に胃壁の著明な肥厚を認め,根治術は不可能と判断し,TS-1 80mg/body/day(3週投薬1週休薬)+paclitaxel(TXL)100mg/bodyのday1,14投与を1クールとした化学療法を選択した.2クール施行した結果,入院時食事摂取が困難であったが1クール終了時には全粥の摂取が可能となり,腹部CTでは腹水の軽度減少と胃壁肥厚の改善が認められた.2クール終了時の腹部CTでは腹水は完全に消失,上部消化管内視鏡では食道への浸潤は消失したが,生検では陥凹面での癌細胞遺残を認めた.2クール目までの副作用はgrade2の貧血・白血球減少を認めたのみで,患者・家族の希望により退院となり,現在外来にて,TS-1 100mg/body/dayの4週投薬2週休薬で治療継続中である
- リンク情報
- ID情報
-
- ISSN : 0385-0684
- 医中誌Web ID : 2004083672
- CiNii Articles ID : 80016124379
- CiNii Books ID : AN00048354