2018年4月 - 2021年3月
生体・表現情報に基づく青年期発達指数の定量化及び区分化
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究では青年時に見られる軽度発達障害の検出に関する生体情報取得を目的としている.特定の専門分野に特異な才能を示す発達障害及び境界例の青年の潜在能力を開花させることは,本人の生活の質を向上させるだけでなく,我が国の学術・産業を活性化させる上でも必要不可欠である.しかし,現状では発達障害及び境界例患者への支援体制が充実しているとは言い難く,彼らが社会適応に困難を感じ,うつ病などの二次障害を発生してしまうケースも多い.このように問題が深刻化する一因は,専門医の数が少なく,適切な診断や治療を受けられない点にあると考える.この問題を解決するには専門医の手を借りることなく,青年期の発達障害に特徴的な兆候を客観的に検出可能な診断支援システムの開発が有効である.
そのため,本年度はこれら対象者に顕著な集中力の高さを検出するための手法開発に取り組んだ.集中力は脳への血流集中や脳波信号の活性化などから推し量ることができるが,これら直接的な測定は大掛かりな医療装置や装着型機器を必要とするため,日常生活を送る中での適用は難しい.そこで我々は視線,心拍などの簡易的で非接触な計測が可能な生体信号計測に着目して,検証を行った.一方,集中は本人の取り組み方や個人によって大きく異なることが予想されるため,集中具合そのものを定量化するのではなく,集中具合を妨害の強さとして捉え,相対的な比較により集中具合を推し量る手法を検討した.
そのため,本年度はこれら対象者に顕著な集中力の高さを検出するための手法開発に取り組んだ.集中力は脳への血流集中や脳波信号の活性化などから推し量ることができるが,これら直接的な測定は大掛かりな医療装置や装着型機器を必要とするため,日常生活を送る中での適用は難しい.そこで我々は視線,心拍などの簡易的で非接触な計測が可能な生体信号計測に着目して,検証を行った.一方,集中は本人の取り組み方や個人によって大きく異なることが予想されるため,集中具合そのものを定量化するのではなく,集中具合を妨害の強さとして捉え,相対的な比較により集中具合を推し量る手法を検討した.
- ID情報
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- 課題番号 : 18K11540
- 体系的課題番号 : JP18K11540