論文

査読有り
2022年3月1日

國學院大學における TOEIC L&R IP のスコア分析

國學院大學教育開発推進機構紀要
  • 土肥 充,久保田正人

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開始ページ
57
終了ページ
67
出版者・発行元
國學院大學教育開発推進機構

本研究の目的は、國學院大學で過去6年間に44回実施されたTOEIC L&R IPの受験者延べ11,653名の得点の傾向を包括的に分析することである。このうち複数回受験した学生の実人数は1,801名であり、この複数回受験者の得点の推移を詳細に調査した結果、在学中に得点が上昇する場合と下降する場合のばらつきが大きいなかで、平均すると統計的に有意な上昇を示していることが判明した。複数回受験者は受験回数が多いほど上昇が大きい傾向も確認されたが、これは練習効果だけでなく、受験回数が多い学生は意欲が高く、長期間にわたって多くの知識と技能を蓄積したことによるものと推定される。また、初回の得点が低いほど上昇量が大きいという傾向も明らかで、最初は英語力が低くとも学習を継続することが成果として表れることが示された。これらの傾向は國學院大學だけの特殊なものではなく、他大学で実施された同様の研究と同様の傾向を示した。以上の結果を学生にフィードバックすることは、英語学習と外部テスト受験の動機付けの材料として有効に活用できると結論した。

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