共同研究・競争的資金等の研究課題

2013年 - 2015年

遺伝的価値のある犬の凍結生殖子バンク設立を目的とした犬胚の凍結保存法の確立

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(C))
  • 堀 達也
  • ,
  • 牛島 仁
  • ,
  • 小林 正典

課題番号
25450453
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,680,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
1,080,000円
資金種別
競争的資金

遺伝的価値のある犬の生殖子を凍結保存し管理する凍結生殖子バンクの設立は、必要不可欠なものと考える。しかし、犬において卵子または胚を凍結保存する技術はまだ確立されていない。我々は以前、牛で一般に行われている胚の緩慢凍結法を参考にして、犬凍結胚の作成を行った。しかし、凍結融解後の胚の生存率が低く、レシピエントの雌犬の子宮内に移植したが受胎はみられなかった。この緩慢凍結法に対して、近年注目されている胚の凍結方法の1つであるガラス化法の1 つであるCryotop法が知られている。この方法は、毒性の影響が問題となっている高濃度の凍結保護物質を添加したガラス化保存液を少量(1μl 以下)とともに胚を液体窒素に投入する冷却法であり、卵子に対する毒性が少なく、融解後に高い生存性が得られることが知られている。そこで、このCryotop法を用いて、ドナー犬の胚の凍結保存を行い、凍結融解胚をレシピエント犬に子宮内移植することで産子が得られるかどうかを検討した。その結果、6頭のレシピエント犬の卵管および子宮から39個の胚が回収され、変性胚を除いた28個の胚を凍結保存した。これらの凍結融解胚をそれぞれ4頭のレシピエント犬に移植(5~9個/頭)したところ、1頭のみが妊娠し、1頭(雌)の正常な子犬が生まれた(妊娠率25%)。以上のことから、Cryotop法による犬胚の凍結技術は、緩慢凍結法に比較して非常に有用であると考えられた。しかし、受胎率や産子数が低いため、更なる凍結方法の改良または効率の良い胚の移植方法の改良が必要であると考えられた。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/25450453.ja.html