共同研究・競争的資金等の研究課題

2006年 - 2007年

犬胚の凍結保存法の確立に関する発展的研究

文部科学省  科学研究費補助金(萌芽研究)
  • 堀 達也
  • ,
  • 筒井 敏彦
  • ,
  • 河上 栄一

課題番号
18658128
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
2,800,000円
(直接経費)
2,800,000円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

前回の研究結果から、牛胚の凍結保存法として一般的に行われている緩慢凍結法では、犬胚は凍結保存できないことが明らかとなった。これは、犬胚が他の動物と比較して卵黄内の脂質含有が多く、耐凍性が低いためであると考えられており、更なる凍結保存法の改良が必要であると考えられた。ガラス化法は、従来の緩慢凍結法に比較すると、胚の凍結保存法において特別な器械を必要とせず、短時間で完了し、融解後の生存性も高いことから有用な方法であると考えられており、人、家畜、実験動物の胚の凍結保存に広く利用されている。ただ、高濃度の凍結保護物質を添加したガラス化保存液を使用するため、その毒性の影響が問題となっている。これを解決するために、少量(1μ1以下)のガラス化保存液と共に胚を液体窒素に投入する冷却法である「最少容積冷却法」(Minimum volume cooling:MVC)が開発され、融解後に高い生存性が得られることから、近年注目されている。MVC法として、Cryoroop^[○!R]やCryotop^[○!R]などの器具を使用した凍結方法が知られている。そこで今回、適期に交配を行ったビーグル犬の排卵後7〜11日に、卵管・子宮摘出法によって胚(4cell〜morula)を回収し、従来のストローを用いたガラス化法およびCryotop法によって凍結保存を行い、融解後、Hoechst33342およびpropidium iodideによる蛍光染色で一部の胚の生存性を確認し、残りの胚を雌犬にそれぞれ胚移植(1〜4個/個体)を行い、受胎の有無によって胚の凍結保存法の有用性を評価した。その結果、蛍光染色後の胚は生存していたが、胚移植を行った犬ではすべての犬で受胎は認められなかった。以上のことから、犬の凍結保存法には、凍結方法、凍結保存液および凍結保護物質などの点において、更なる改良が必要であることが明らかとなった。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/18658128.ja.html