2022年3月
簡易なフローシステムと紫外線LEDを励起源とする小型蛍光検出器を用いるクロモトロープ酸によるほう素のフローインジェクション分析システムの開発
日本海水学会誌
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- 巻
- 76
- 号
- 1
- 開始ページ
- 43
- 終了ページ
- 49
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
天然水試料中のほう素定量のためのフローインジェクション分析( FIA) システムを開発した.安価で小型,簡便なシステムを構築するため,送液ポンプには小型で低消費電力のマイクロリングポンプを用いた.また,紫外線発光ダイオード( UV-LED) の光源と光電流の積分回路を用いる小型の蛍光検出器を開発した.この検出器の大きさは125×90 ×60 mm で,質量は400 g である.ほう素の高感度蛍光試薬として知られているクロモトロープ酸を用いた.反応コイル長,試料導入量などを最適化したところ,検量線の直線範囲はほう素として少なくとも0 ~0.5 mg L-1,検出限界( LOD) は 0.017 mg L-1で,1 時間あたり 20試料の定量が可能であった.河川水及び海水中のほう素定量に応用することができた.