2014年9月
統合失調症の外来治療におけるより良い薬剤スイッチングがQOLおよびアドヒアランスに及ぼす影響
臨床精神薬理
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- 巻
- 17
- 号
- 9
- 開始ページ
- 1283
- 終了ページ
- 1295
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)星和書店
統合失調症の外来治療における寛解・回復の達成には、QOLを改善しうる薬剤の選択と、服薬維持が必要である。医師と患者の話し合いを踏まえたShared Decision Making(SDM)に基づく薬剤選択は、患者の長期予後に良好な影響を及ぼすと考えられる。そこで我々は、統合失調症外来患者40例に、SDMに基づいた抗精神病薬の切り替えを行い、治療継続率、自覚的QOL(JSQOL)等の評価を行った。その結果、24週時点の継続率は62.5%であり、切り替え24週後のJSQOLスコアは有意に改善した。薬剤別の評価では、olanzapineへの切り替え群のみで、JSQOLの全項目(心理社会関係、動機と活力、症状と副作用)が有意に改善した。以上より、統合失調症患者におけるSDMに基づいた的確な薬剤変更は、主観的QOLの改善をもたらす可能性が示唆された。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1343-3474
- 医中誌Web ID : 2014339781