2001年 - 2001年
脳細胞変性の治療を目指したαシヌクレインアミロイド線維形成機構の分子論的研究
文部科学省 科学研究費補助金(特定領域研究(C)) 特定領域研究(C)
- 課題番号
- 13210098
- 体系的課題番号
- JP13210098
- 担当区分
- 連携研究者
- 配分額
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- (総額)
- 5,200,000円
- (直接経費)
- 5,200,000円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
パーキンソン病原因タンパク質の1つであるαシヌクレインのアミロイド様線維形成機構をタンパク質科学的に解明するために,まず,第一にαシヌクレインのアミノ酸配列で酸性アミノ酸を多く含むC末端側の電荷に着目した。C末端側に存在している酸性アミノ酸の負電荷の斥力を緩和させるために,様々な濃度のNaClを加えてαシヌクレインのアミロイド線維形成の経時変化をチオフラビンTの蛍光測定によって観測すると共に,分子の大きさも溶液X線小角散乱(SAXS)により測定した。第二に,あらかじめアミロイド様線維を形成させておいたαシヌクレインやリゾチーム,GroESの3種類の同一タンパク質,または異なったタンパク質を用い,これらをseed(核)としてαシヌクレイン溶液に加えるというseeding実験をin vitroで行い,以下の結果を得た。1)NaClの濃度を高くするにつれてαシヌクレインの線維形成時間は明らかに早くなった。また,SAXS実験により,塩の添加によってαシヌクレインの分子半径は徐々に小さくなることも明らかになった。これらの結果から,添加された塩効果によってαシヌクレインの負電荷の斥力が緩和されることによりαシヌクレイン分子全体の構造がよりコンパクトになり,その結果アミロイド様線維形成が起こりやすくなったものと考えられる。2)seeding実験においては,同一タンパク質であるαシヌクレイン...
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- ID情報
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- 課題番号 : 13210098
- 体系的課題番号 : JP13210098