共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

モンスーンアジアの小農経済:産業革命期日本の環境史的地域研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
20H01523
体系的課題番号
JP20H01523
配分額
(総額)
9,880,000円
(直接経費)
7,600,000円
(間接経費)
2,280,000円

3年間の研究計画として共通しているのは次の三つの課題である。それぞれの課題を記述した後に,[実績]として。今年度の実績を叙述することにする。
① 明治15年頃の地誌叙述の数量化に基づく地図化によって,地域環境を可視化する。[実績] 洪水・旱魃に関しては,さらなる可視化の精緻化を進め,また,水路等の灌水能力に関する叙述についても数量データの整理を行った。これらは論文化の段階に入っている。また土壌データに関しても,叙述データの数量化を試み,可視化の新たな展開が期待される。さらに最大の成果は,郡村誌の叙述データの可視化資料の検証の一環として,加佐郡の旧版地形図をもとに,土地利用GISデータが作成され,地図化も進められたことにある。令和4年度には,これらの対比研究に基づき,新たな論点を精査し,論文化を進めることができる。
② 地誌から地図化することのできる地域環境の諸要素の中で、例えば、洪水・旱魃リスクは、気象条件並びに水文学的な河川条件などとの関係が深く,地誌叙述の自然科学的な検証を行う。[実績] 現時点での検証結果に関しては,東アジア環境史学会(EAEH 2021)での研究発表を行った。また,現在データおよび過去の気象ならびに水文学的なデータに関しても整理が進んでいる。上記の報告原稿の論文化ならびに他の観点からの理系と文系の協働した論文作成の段階に入っている。
③ 有機経済的な基盤とその差異に関する実証研究において、村落単位の叙述は明治の町村合併によって大きく変化する。一村落そして複数の村落の持続性をいかに評価するか、検討する。[実績] この点,新たな文書調査ならびに史資料のデジタル化が不可欠であり,近世文書である木船家文書ほか多くの個別史資料の発掘ならびに資料整理を進めてきた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H01523
ID情報
  • 課題番号 : 20H01523
  • 体系的課題番号 : JP20H01523

この研究課題の成果一覧

論文

  1

講演・口頭発表等

  8

学術貢献活動

  1

メディア報道

  2