論文

査読有り
2009年6月

衝突実験によるシート座面変形とシートベルト損傷に関する研究−シート座面強度に関する安全規準の提案−

日本交通科学協議会誌
  • 本宮 嘉弘
  • ,
  • 石橋 達弥
  • ,
  • 山内 春夫
  • ,
  • 大木 基史

9
1
開始ページ
25
終了ページ
34
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)

自動車前面が衝突する交通事故において,シートベルトを装着しエアバッグが展開したにもかかわらず前席乗員が内臓損傷により死亡または重傷を負うという事例が散見され,その中でシート座面が下方へ大きく変形している場合がある。この変形の原因として,衝突時の乗員の前方移動に際してラップベルトにより腰部が下方に引張られる状態となることによる,座面前方での下向きの荷重の作用等が考えられる。この変形によりラップベルトが上方にずれる,いわゆるサブマリン現象が生じる可能性がある。<br />
本論文では,ダミーを乗せた実車による衝突実験を実施し,衝突時の車両の変形,ダミーの挙動,シート座面の変形などを車内外に設置した高速度カメラにより撮影記録した。その結果,衝突時のダミーの挙動,シート座面の変形挙動,車体とダミーの減速度,シートベルトの延伸状況,ハンドルの変形状況,ダミーの損傷状況等を確認した。また映像記録の詳細な解析およ

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