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査読有り
2019年10月

【脂質異常症治療の最新動向-スタチンを軸とした展開】PCSK9の分子機能

カレントテラピー
  • 石井 秀人
  • ,
  • 吉田 雅幸

37
10
開始ページ
965
終了ページ
970
記述言語
日本語
掲載種別
記事・総説・解説・論説等(その他)
出版者・発行元
(株)ライフメディコム

Proprotein convertase subtilisin/kexin type9(PCSK9)は692アミノ酸残基から成る糖タンパクで、signal peptide(SP)、prodomain、catalyticdomain、C末端domain、から成っている。PCSK9遺伝子の発現については種々の因子に制御されている。PCSK9の機能の主たるものは低比重リポタンパク(LDL)受容体の制御である。肝細胞でPCSK9-LDL受容体の複合体と結合したLDL粒子は解離することができず、リソソームでLDL受容体が処理されLDL受容体はリソソームから細胞表面へ戻ることが困難となる。したがってPCSK9の作用が強いと肝細胞表面のLDL受容体が減少し、高LDLコレステロール(LDL-C)血症を呈する。このため、PCSK9をターゲットとした創薬がなされ、臨床上で抗PCSK9モノクローナル抗体が使用できるようになっている。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0287-8445

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