2018年4月 - 2022年3月
発声・発話、呼吸、嚥下機能への視覚-運動協調的介入―歌唱による抗加齢モデルの構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
加齢による身体機能の低下、なかでも発声・発話、呼吸、嚥下機能の低下は、高齢者の健康と生活の質を脅かす深刻なリスク要因である。発声・発話機能が低下すれば、他者とのコミュニケーションや社会活動が妨げられ、呼吸や嚥下機能が低下すれば、肺炎のリスクが高まり、低栄養にもつながりかねない。
そこで本研究では、これら3つの機能に共通にかかわる身体器官、すなわち、舌やのど、気管や肺を活発に使う「歌唱」という行為に着目し、発声・発話、呼吸、嚥下機能に与える影響を調査することとした。さらに、これらの機能改善に向けた歌唱を用いたトレーニングプログラム(歌唱による抗加齢モデル)の構築を目指している。
2018年度においては、まず、音楽療法を専門とする研究代表者、言語障害学、音響学、声楽教育を専門とする研究分担者ら、さらに医学系の研究協力者らも交えて上記の諸機能の評価方法について意見交換をおこなった。それをもとに、基礎データ収集のための実験プログラムを作成し、声楽の指導者または合唱団等の団員として日常的に歌を歌っている高齢者(歌手シニア)、歌う習慣のない高齢者(一般シニア)、パーキンソン病の高齢者(PDシニア)を対象に、評価方法の検討を目的とした予備実験をおこなった。
発声・発話機能については、母音発声、文章の音読、声域や音圧の検査などを行い、呼吸機能については努力肺活量を検査、嚥下機能については耳内嚥下音を用いた検査を中心におこなった。また、日常生活の評価や嚥下機能等に関するアンケート調査も同時に実施している。さらに、パーキンソン病患者2名に対して、試行的なトレーニングプログラムを実施し、患者からの意見を募った。
そこで本研究では、これら3つの機能に共通にかかわる身体器官、すなわち、舌やのど、気管や肺を活発に使う「歌唱」という行為に着目し、発声・発話、呼吸、嚥下機能に与える影響を調査することとした。さらに、これらの機能改善に向けた歌唱を用いたトレーニングプログラム(歌唱による抗加齢モデル)の構築を目指している。
2018年度においては、まず、音楽療法を専門とする研究代表者、言語障害学、音響学、声楽教育を専門とする研究分担者ら、さらに医学系の研究協力者らも交えて上記の諸機能の評価方法について意見交換をおこなった。それをもとに、基礎データ収集のための実験プログラムを作成し、声楽の指導者または合唱団等の団員として日常的に歌を歌っている高齢者(歌手シニア)、歌う習慣のない高齢者(一般シニア)、パーキンソン病の高齢者(PDシニア)を対象に、評価方法の検討を目的とした予備実験をおこなった。
発声・発話機能については、母音発声、文章の音読、声域や音圧の検査などを行い、呼吸機能については努力肺活量を検査、嚥下機能については耳内嚥下音を用いた検査を中心におこなった。また、日常生活の評価や嚥下機能等に関するアンケート調査も同時に実施している。さらに、パーキンソン病患者2名に対して、試行的なトレーニングプログラムを実施し、患者からの意見を募った。
- ID情報
-
- 課題番号 : 18K00147
- 体系的課題番号 : JP18K00147
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
1-
ICASSP 2021 - 2021 IEEE International Conference on Acoustics, Speech and Signal Processing (ICASSP) 2021-June 306-310 2021年6月6日 査読有り筆頭著者