2002年4月
不良・ヒーロー・左傾-歴史社会学考察-
- 出版者・発行元
- 人文書院
- 記述言語
- 著書種別
- 学術書
「書生風俗と身体」・・・明治前期、にわかにその数を増していった「学生」たち。彼らの「書生」ではない「学生」という新しい社会的カテゴリーはどのように枠付けられていったのだろうか。坪内逍遥の小説『当世書生気質』の登場人物にスポットをあて、近世以来の娯楽・養生法としてのお花見の習俗、また、近代的な身体鍛錬としての「運動会」を分析することにより、彼らの身体観・道徳観をめぐる葛藤はどのようなものであったのか、そして、やがて彼らの気質や身体を標的にしてなされる風流=軟弱、豪胆=蛮風というレッテル貼りがどのような構図の