基本情報

所属
東北大学 電気通信研究所 ブロードバンド工学研究部門 応用量子光学研究室 准教授
学位
博士(工学)(2001年3月 東北大学)

J-GLOBAL ID
200901044869693508
researchmap会員ID
1000283181

外部リンク

経歴

  3

学歴

  3

受賞

  13

論文

  317

MISC

  178

担当経験のある科目(授業)

  3

共同研究・競争的資金等の研究課題

  11

産業財産権

  15

その他

  3
  • 2005年4月 - 2005年4月
    本プロジェクトは、高安定ピコ秒パルスレーザ(光マイクロ波発振器)を利用した新たなCs光原子発振器“光時計”を世界に先駆けて実現したものである。人類が持ち得る最も安定な光の時計を作製することは超高速なグローバル光ネットワークを構築する観点、特に伝送用クロックの高精度化の点において大変重要である。本プロジェクトでは世界に先駆けて新たなCs光原子時計を実現し、そのクロック信号の光ネットワークを介した遠隔配信技術を確立することを目的とした。なお、本プロジェクトは産学官連携により推進され、東北大学、産業総合技術研究所および横河電機との共同で研究開発を行った。 平成18年度までにラックマウントサイズのCs光原子発振器を試作し、平均時間1秒で1.2×10-12、100秒で8.8×10-14の高い周波数安定度を実現した。そして平成19年度は、既設のつくば―大手町間往復200 kmのJGNⅡ光ファイバ伝送路および実験室内に配置した225 km、525 kmの光ファイバ伝送路を用いて、試作したCs光原子発振器の出力光パルス信号(クロック信号)の配信実験を行ない、光ファイバ伝送に伴う高精度クロック信号のS/N、ジッタ、および周波数安定度の変化について詳細に測定した。その結果、光ファイバ伝送路の偏波モード分散の影響によりクロック信号のジッタ特性および周波数安定度の劣化が顕著に現れることを明らかにした。 マイクロ波信号の遠隔配信技術を実用化する上で、光ファイバ伝送に伴う配信した信号の品質劣化を抑制することが大変重要である。本研究成果は、その品質劣化の対策に関する新たな知見を得たものであり、本配信技術の実用性の向上に大きく貢献できる。
  • 2002年4月 - 2002年4月
    本プロジェクトは、将来の超大容量光通信、高精度分光計測、光周波数標準などの実現を目指して、光周波数が超高精度に安定化できる周波数安定化レーザの研究開発に取り組んだものである。このプロジェクトは産学連携により推進され、東北大学とアドバンテスト研究所との共同で研究開発を行なってきた。その結果、世界で初めて実用レベルでの周波数安定化ファイバレーザの開発に成功した。また、本レーザの応用として、光の振幅と位相情報を同時に利用した光多値伝送システムを開発し、周波数利用効率の高いコヒーレント光QAM伝送を世界で初めて実現した。さらに、本レーザを周波数基準光源として利用したヘテロダイン型高精度光周波数計のプロトタイプを実現した。
  • 2001年4月 - 2001年4月
    モード同期ファイバレーザからの狭線幅光コム出力信号を用いて、従来の電気回路では発生することが困難であるマイクロ波~ミリ波信号を超高精度に発生することが可能である。また、この高周波信号を光ファイバネットワークを介して遠隔供給することができる。本技術は、超高精度なマイクロ波~ミリ波信号を利用し易い環境を創り出すものであり、未開拓な高周波領域における新たな測定器や応用分野の発展につながるものである。 本研究では繰り返し周波数の安定度が1×10-11以下、発振線幅が500 Hz以下である10 GHzモード同期ファイバレーザを実現した。また、150 kmの分散シフトファイバおよび分散マネジメントファイバを用いて本レーザからの光コム出力信号の長距離伝送実験を実施し、光コム間で発生するマイクロ波信号をそのS/N(> 80 dB)を劣化させることなく伝送することに成功した。