講演・口頭発表等

土岐花崗岩における物質移行特性に関する研究; 透過拡散試験の結果について

日本地質学会第129年学術大会
  • 笹尾 英嗣
  • ,
  • 村上 裕晃
  • ,
  • 尾崎 裕介
  • ,
  • 湯口 貴史*

開催年月日
2022年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
東京
国・地域
日本

地層処分では、物質移動経路周辺の母岩への元素のマトリクス拡散の理解は重要な課題の一つである。土岐花崗岩では、これまでの研究で斜長石とカリ長石の内部に微小空隙が認められているが、こうした微小空隙が物質移動特性に及ぼす影響はわかっていない。そこで、この影響を明らかにするための最初のステップとして、空隙率測定と透過拡散試験を行った。透過拡散試験では、トレーサーとして、ウラニン, Cl, Ba, Rbを使用した。透過拡散試験の結果、ウラニンの実効拡散係数は比較的小さく、Rbの実効拡散係数が比較的大きいことがわかった。また、収着容量は陽イオンで大きく、ウラニンと陰イオンで小さい。陽イオンと陰イオンの$\alpha$は、陽イオン加速と陰イオン排除効果を反映していると考えられる。一方で、空隙率とDeや$\alpha$との間には相関は認められなかった。この点については、今後、さらなる検討を行う予定である。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5074882