論文

2013年12月

早期流産に関わる助産師の思いを含めたケアの特徴

岩手看護学会誌
  • 小笠原 ゆかり
  • ,
  • 水野 仁子
  • ,
  • 蛎崎 奈津子

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開始ページ
3
終了ページ
10
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
岩手看護学会

本研究の目的は、早期流産者にかかわる助産師の思いを含めたケアの特徴について明らかにしていくことである。研究方法は、産科に勤務経験が3年以上ある助産師3名を対象に、半構造化面接法にて調査を行った。その結果、早期流産のグリーフケアに関わる助産師の思いを含めたケアの特徴について、【悲しみの大きさに週数は関係ない】を中心テーマとし、【流産・死産・新生児死亡に対してのグリーフケアを参考にした早期流産者へのケア】、【より良いケアの模索】、【命の誕生や死に関わることの重圧】の3つのカテゴリーと、それらを構築する8つのサブカテゴリーが見出された。本研究にて、妊娠週数が少ないから悲しみは浅いと捉える研究協力者はおらず【悲しみの大きさに週数は関係ない】との声が聞かれた。また、早期流産に関わっていく中で、看護職者はそれぞれの経験を生かしながらケアにあたっていた。そのため、早期流産者と関わることによって感じた重責を支えあうだけでなく、日々手さぐりで行っているケアを看護職者同士で共有することで、早期流産者に関わる看護全体のレベルが向上し、看護職者の中でグリーフケアの重要性を再認識していくことが示唆された。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 1882-7381
  • 医中誌Web ID : 2014110781

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