論文

2010年12月

国際結婚した中国人女性と日本人男性の家族関係構築にむけた知恵に根ざした諸行動 妊娠・出産・育児期に焦点をあてて

日本看護研究学会雑誌
  • 蛎崎 奈津子

33
5
開始ページ
15
終了ページ
24
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本看護研究学会

日本で国際結婚した中国人女性と日本人男性の結婚から妊娠・出産・育児期における家族関係構築にむけた知恵に根ざした諸行動を明らかにすることを目的に,中国人女性と日本人男性12名に面接し,継続比較分析を行った。その結果,知恵に根ざした諸行動は【2つの文化的世界を保つ】をコアカテゴリーとする5つのカテゴリーに分類された。彼らは【結婚生活を長期的視点でとらえる】ことで互いが価値を置く穏やかな生活を営み,【相手を尊重する】姿勢を保ちながら,その関係の深化につなげていた。そして日常の生活場面においては,【思いを伝えあう】ことを中心に,【相手のためにできることを見出し実行する】,【楽しみをつくって生活する】ことを大切に実践していた。したがって看護者は,夫婦双方の文化的背景を尊重しながら,個々の関係構築力を認め,促進するとともに,見出された理知的行動を一例として示し,各家庭で展開していけるよう関わることが効果的との示唆を得た。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0285-9262
  • 医中誌Web ID : 2011104622

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