共同研究・競争的資金等の研究課題

2009年 - 2012年

ヒストン脱メチル化酵素Jmjd1aによる糖脂質代謝調節

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(A)  若手研究(A)

課題番号
21687013
体系的課題番号
JP21687013
配分額
(総額)
26,520,000円
(直接経費)
20,400,000円
(間接経費)
6,120,000円

Jmjd1aは、転写の発現抑制に関与するエピジェネティックな標識であるヒストンH3の9番目のリジンのメチル化修飾を外す酵素である。我々は、Jmjd1aのノックアウト(KO)マウスが肥満や糖脂質代謝異常をきたすことを発見して報告した。さらに、遺伝子発現解析を行うとともに、独自に作製したクローン化Jmjd1a抗体を用いてクロマチン免疫沈降とショットガンプロテオミクスを行った。その結果、KOマウスや新規に樹立した褐色脂肪細胞におけるJmjd1aの代謝関連標的遺伝子を明らかにし、さらにレトロトランスポゾンをコードする領域がJmjd1aによって制御されていることを明らかにした。プロテオミクス解析では、RNAプロセシングに関わるタンパク群やヒストン脱アセチル化に関与するSin3aとの複合体形成を認めたほか、Jmjd1aの翻訳後修飾を明らかにした。本研究結果は、ヒストンのメチル化変化が代謝制御に関わるという世界で最初期の報告に結実しており、さらに詳細な分子機構の解明に結びつくことが期待される。

リンク情報
Kaken Url
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-21687013/21687013seika.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21687013
ID情報
  • 課題番号 : 21687013
  • 体系的課題番号 : JP21687013