共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2023年3月

閣議決定の法的性質に関する比較法史的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
17K03374
体系的番号
JP17K03374
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
3,770,000円
(直接経費)
2,900,000円
(間接経費)
870,000円

本研究は、閣議決定の対象、手続、法的効力といった性質について、比較法史的な考察を行い、ひいては、閣議決定の政治過程全体の中における位置づけについて検討を行うものである。具体的には、(1)日本法について、明治憲法下の内閣制度創設時から今日までの、主要な学説と専門文献に当たるとともに、内閣官制や内閣法の制定当時の議論を探り、また閣議決定の運用からその政治過程全体の中における位置づけについても検討を行うとともに、(2)比較法について、諸外国の閣議決定に相当する決定の対象、手続、法的性質、ひいては政治過程全体の中における位置づけについて、訪問調査も行い明らかにしていく、というかたちで研究を進めるものである。
(1)については、今年度も新型コロナウイルスの影響で国立公文書館を訪問することができず、令和元年度から課題の複写(写真撮影)を果たせなかった。
(2)についても、令和元年度に実施する予定であったフランスの現地調査を延期したものの、新型コロナウイルスの影響で渡航が叶わず、実施に至っていない。
もっとも、閣議決定の効力に関連して、「構成員たる国務大臣はもとより、最高行政機関たる内閣の統括下にあるすべての行政機関を拘束するということが一般的に言えようかと思います」という内閣法制局長官答弁の存在を知ったことなどの収穫もあった。また、イギリスにおける閣議決定の実態について、立法手続とも関連して、PHP総研『憲法論3.0 令和の時代の「この国のかたち」提言報告書』で文章化を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K03374
ID情報
  • 課題番号 : 17K03374
  • 体系的番号 : JP17K03374