講演・口頭発表等

2012年3月

欧州非干渉散乱(EISCAT)レーダーの大規模データ処理と可視化(宇宙科学情報解析論文誌 第一号)

宇宙航空研究開発機構研究開発報告
  • 小川 泰信
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  • 野澤 悟徳
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  • Ingemar Haggstrom
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  • 大山 伸一郎
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  • 元場 哲郎
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  • 津田 卓雄
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  • 齋藤 昭則
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  • 宮下 幸長
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  • 田中 良昌
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  • 堀 智昭
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  • 上野 玄太
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  • 宮岡 宏
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  • 藤井 良一

記述言語
日本語
会議種別

欧州5ヶ国及び中国との国際共同で現在進めている欧州非干渉散乱(EISCAT)プロジェクトでは,スカンジナビア半島北部及びスバールバル諸島に設置された複数のEISCATレーダーによって得られたデータを処理及び整備することを通じて,多岐にわたる超高層大気観測・研究を実施してきている.これまでに作成してきたEISCATデータベースは,電子密度や温度などの基本的な物理量を極域電離圏の広い高度範囲及び30年間の長期間に渡り導出及び提供しており,単独でも極域超高層大気物理の研究を推進するために貴重である.それに加え,EISCATレーダー観測とは相補的な役割を担う,他の飛翔体及び地上観測データや数値シミュレーションとの比較及び融合研究を実施することにより,このEISCATデータベースの価値がさらに高まると考えている.そのため最近では,(1)各種飛翔体・地上観測との同時観測データの検索及び時系列プロットの同時表示の手法開発や,(2)観測日時や観測モードなどのメタデータの整備,(3)データの3次元可視化,等にも重点をおいてデータベース化を進めている.今後,次世代フェーズドアレイレーダーシステムであるEISCAT_3D計画の実現時には,このEISCATデータベースの作成や整備,公開を通して得られた,大規模データ処理や3次元可視化の技術や経験が応用されることが期待される.

リンク情報
URL
http://ci.nii.ac.jp/naid/110009103298