2017年3月1日
アルカリ金属を用いた交流磁界の光学検出―市販の磁界テスタとの比較と永久磁石を用いたプローブ化の検討―
電子情報通信学会論文誌 B(Web)
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- 巻
- J100-B
- 号
- 3
- 開始ページ
- 158‐165 (WEB ONLY)
- 終了ページ
- 165
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.14923/transcomj.2016pep0010
- 出版者・発行元
- 電子情報通信学会
電磁波による情報通信や電力伝送などの普及により,正確な電磁環境計測の需要が高まっている.我々は,アルカリ金属蒸気の電子スピン偏極を利用した光学式磁界センサの電磁環境計測を目指している.本センサは,コイルを用いた従来のセンサと比較して高い感度や空間分解能を有しており,金属ケーブルなどを用いないため,正確な計測が期待できる.センサの高感度動作には,測定対象周波数に応じた静磁界の印加が必要であり,従来の研究では測定部よりも大きなコイルを用いて空間的に均一な磁界を印加していた.本研究では,20 kHzの交流磁界に対して市販の磁界テスタを用いた感度較正を行い,構築したセンサの線形な出力特性と0.4 nTのノイズレベルを確認した.次に,センサ部分の非金属化と小型化を目的として,静磁界の印加に小型の永久磁石を用いて交流磁界検出を行った.永久磁石を用いて静磁界を印加させることで,理想的な場合と比較すると,信号強度は約81%となり,感度帯域は約126%となった.この原因について,印加される静磁界強度の空間的な不均一によると考察した.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14923/transcomj.2016pep0010
- ISSN : 1881-0209
- eISSN : 1881-0209
- J-Global ID : 201702285979331861
- CiNii Research ID : 1390283687150704128