2010年12月
新潟大学歯学部における教員研修(FD)の概要と今後の方向性
日本歯科医学教育学会雑誌
- 巻
- 26
- 号
- 3
- 開始ページ
- 349
- 終了ページ
- 353
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本歯科医学教育学会
新潟大学歯学部では、教員の資質向上を目的として、平成14年にFD委員会を発足させた。今回、これまで行ってきたFaculty development(FD)活動の概要を報告するとともに、歯学部FDと大学院FDとの連携やスムースな移行を検討するための体系化マップを作成し、FDのあり方や方向性について検討した。これまでに行われてきたFD活動を列挙して体系化マップを作成し、これまでの問題点や改善点を検証して今後に必要なプログラムの立案を行った。委員会発足当初は、全教員を対象として学生教育に必須と考えられる基本的な知識・技能・態度の習得に力点をおいたFD活動が行われていた。しかし近年では、新任者から段階的に研修活動ができるようにFDプログラムの整備がなされ、計画的にFDを開催するとともに、個別対応型FDや参加・体験型FDへとその活動の中心が推移している。これまでの本委員会の活動を体系化マップとしてまとめることにより、平成19年度からは、その役割が、大学院教育の実質化促進へと展開しつつあることが明確になり、今後は歯学部FDで積み重ねた経験を基に、高いレベルの大学院FDに移行させるためのプログラム立案が可能と考えられた。今後は単なるイベント型FDのみならず、各教員の日常的な研修環境の整備やニーズに即したプログラムの企画を通して、教員の研究指導力の開発を目標とすることが重要であると思われた。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0914-5133
- eISSN : 2433-1651
- 医中誌Web ID : 2011206500