2010年4月
新潟大学歯学部歯学科のカリキュラム評価 学習成果に関する卒業生の自己評価と教員評価の一致度による検討
日本歯科医学教育学会雑誌
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 26
- 号
- 1
- 開始ページ
- 49
- 終了ページ
- 57
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本歯科医学教育学会
新潟大学歯学部歯学科では、21世紀の社会動向を見通し、2000年度より新教育課程を開始した。新課程は、認知、精神運動、情意の3領域の教育を密接に連関させることにより学生の知的好奇心を喚起させ、教育目標とする人材育成を効果的に達成しようとするもので、その方策として問題発見解決型学習を展開している。今回、カリキュラム評価を目的に、2001・2002年度入学、6年一貫教育、新潟大学医歯学総合病院における卒業後1年間の歯科医師臨床研修の3条件を満たす卒業生を対象として、新課程で獲得が期待される学習成果、すなわち、知識・理解、専門的能力、汎用的能力、態度・姿勢の4つの観点からなる25項目の達成度に関して、4段階の基準で自己評価を依頼した。また、臨床研修で1年間にわたり卒業生を観察してきた指導歯科医師にも、同じ項目について対象者の達成度を評価するよう依頼した。卒業生と指導歯科医師それぞれが学習成果の達成度を評価し、その結果にさほど矛盾がなければ、一致した評価結果は信頼できると仮定し、両者の一致度を指標として新課程の教育効果を検討した。その結果、卒業生は科学的根拠に基づいた歯科医療を実践する力、問題を発見し解決する力、コミュニケーションする力、適切に判断し行動する力、さまざまな価値観を受容する力の育成がなされており、新課程は一定の教育効果をもち、その狙いはおおむね達成されていると考えられた。(著者抄録)
- ID情報
-
- ISSN : 0914-5133
- eISSN : 2433-1651
- 医中誌Web ID : 2010225720