共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

歯周病原性菌による宿主細胞のエピジェネティクスな変化の解析による歯周病の病態解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K09559
体系的課題番号
JP18K09559
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

本研究では、Treponema denticolaを中心とした歯周病原性菌によって引きおこされるエピジェネティック制御が宿主細胞の歯周病原性菌感染に対する応答にどのような影響を与えるか解析することにより歯周病の病因の解明を試みるものである。
これに対するアプローチとしてまず、上皮細胞の炎症性サイトカイン、ケモカイン、HSP産生等の防御に関わる反応が歯周病原性菌の感染によってどの様な影響を受けるかについての解析を行っている。本年度はT. denticolaを、ヒト上皮細胞Ca9-22に感染させその応答について解析を行った。その結果、IL-6、HSP70については感染による上昇が認められるが、IL-1ではその産生にdentilisinが抑制的な影響を与えることを明らかにすることができた。さらに、dentilisinによる細胞内タンパクに対するdentilisinの分解作用についても検討を開始している。
T. denticola, P. gingivalis 野生株とその病原因子欠損した株については、リンパ球、歯肉上皮細胞、線維芽細胞に感染させ、表層に付着を続けるのか、細胞内に侵入するのかを共焦点レーザー顕微鏡で観察を行うとともに。それによって起こる細胞における主要なクロマチン修飾酵素の発現の変化にフォーカスしたアプローチも行っている。感染によって遺伝子の発現のepigeneticな修飾の可能性を調べるため、T. denticolaを感染させたヒト上皮細胞Ca9-22に対し、ATAC-seq解析を行い解析を行っている。さらに本菌種以外にも、Aggregatibacter actinomycetemcomitans, T. forsythia, F. nucleatum等の歯周病原性細菌についてもスクリーニングを行う事を予定している。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K09559
ID情報
  • 課題番号 : 18K09559
  • 体系的課題番号 : JP18K09559

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