共同研究・競争的資金等の研究課題

2016年4月 - 2021年3月

日本列島における鷹・鷹場と環境に関する総合的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
16H01946
体系的課題番号
JP16H01946
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
44,330,000円
(直接経費)
34,100,000円
(間接経費)
10,230,000円

今年度は、研究計画4年目にあたるため、これまでの研究蓄積の成果を公表することに努めた。その結果、『鷹・鷹場・環境研究』4号(2020年3月刊行、九州大学学術情報リポジトリ―にて公開済)において、研究メンバー7人による研究論文7本を公表することができた。幕府献上儀礼における鷹の種類の問題、伊予大洲藩、近江彦根藩、尾張名古屋藩、越後村上藩、盛岡南部藩の鷹場の事例研究、豊臣秀吉の鷹匠に関する研究である。これにより、本研究の目的の一つであった全国の鷹場研究が大きく前進したことは、極めて意義があると考える。
フィールドワークに関しては、江戸時代には「目赤鶴」と呼ばれることもあったトキの実地見学をおこない、餌場や塒の様子、また遠方からトキを実見した際に実際に「目赤」の鶴のようにみえることなどをメンバー間での共通の知見として得ることができた。なお、今年度は冬季の狩猟シーズンに第2次モンゴル調査隊の派遣を予定していたが、COVID-19のために参加予定者の一部が参加できなくなる事態となり、また3月に予定していた米国調査も延期のやむなきに至った。これについては、最終年度に予定している出版物に利用可能な資料収集へと研究計画を急遽切り替え、対応にあたった。COVID-19が収まるようであれば、最終年度に米国調査は実施したい。
最終年度の研究総括では、①一般向けのシンポジウムの開催と②一般向けの出版物『鷹狩の日本史(仮)』を実施予定である。①に関しては、会場およびシンポジウム報告者の選定などの準備を進めることができた。②に関しては、2020年2月末を原稿締め切りとし、メンバーからの原稿を順調に集めることができた。
以上から、研究実施計画で設定した目標について、COVID-19により実施できなかった調査計画以外は、予想以上の成果をあげることができたと評価できる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16H01946
ID情報
  • 課題番号 : 16H01946
  • 体系的課題番号 : JP16H01946

この研究課題の成果一覧

論文

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