2003年2月
育児とQOL(第二報)-授乳期の育児のQOL評価質問票の開発と応用-(共著)
看護栄養学部紀要
- 巻
- 3
- 号
- 開始ページ
- 93
- 終了ページ
- 102
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 県立長崎シーボルト大学
本研究はWHOのquality of life の理念をもとに、授乳期の母親が質の高い安心して子育てができる社会に向けて、自己評価・自己管理していけるQOL手帳の開発を目標としでいる。今回、新たに6領域36質問項目からなる育児とQOL調査票を作成し、1歳以下の子どもをもつ母親にQOL調査を行った。それをもとに、調査票の妥当性および信頼性について検討した。(1)因子分析にて因子数を決定する基準を最小固有値1とし、11因子を抽出した。育児機能とコントロール領域では、質問項目の全てが第2因子内にまとまった。全体的に構成概念妥当性があるとは言い難い結果となったが、前回より概念項目のまとまりはよかった。(2)信頼性の検討では4領域で許容および保留水準を示したが、身体的機能・環境領域ではCronbachα係数は低値を示した。再度概念の見直しと、質問内容の精選の必要性が示唆された。(3)QOL得点の高い母親は、母乳哺育の実施や育児サポートの多い生活環境が特徹的な傾向であった。今後、授乳期のQOLを高めていくためには、妊娠中からの継続した総合的なサポートシステムが重要となり、「育児は楽しい」と思える環境づくりをしていかなければならないと考える。
- リンク情報
-
- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/110000971452
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA11563124
- URL
- http://id.ndl.go.jp/bib/6472305
- ID情報
-
- ISSN : 1346-6380
- CiNii Articles ID : 110000971452
- CiNii Books ID : AA11563124